スペイン語翻訳 ( 日本語 ⇔ スペイン語 )、スペイン語校正、添削

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By Abaceria Del Sur (CC)

スペイン語翻訳と校正のページへようこそ。ELSでは和西翻訳 ( 日本語からスペイン語へ )、西和翻訳 ( スペイン語から日本語へ ) をはじめ、スペイン語から英語へ、英語からスペイン語への翻訳サービスもご提供します。

スペイン語文書の添削をご希望でしたら、ELS にお任せください。スペイン語は、ヨーロッパと中南米諸国との間に違いが見られるだけでなく、中南米諸国内でさえも使用されるスペイン語が異なります。ご希望に応じて、ヨーロッパ系スペイン語校正者、中南米諸国の各スペイン語校正者を起用します。同様に、和西翻訳においても、ご希望のスペイン語でのネイティブチェックをご指定可能です。

本ページでは、スペイン語翻訳やスペイン語校正業務に従事する ELS のすぐれた翻訳者、校正者、ライターのプロフィール、さらにスペイン語翻訳に関する情報もご覧になれます。後半では、スペイン語やスペイン語圏の国々、日本との関連について様々な情報をお届けします。スペイン語、スペイン語翻訳やスペイン語校正を理解していただく一助となれば幸いです。

翻訳
スペイン語翻訳者のプロフィール
日本語からスペイン語へ、スペイン語から日本語への翻訳
スペイン語から英語へ、英語からスペイン語への翻訳
スペイン語の校正 ・ 添削
お問い合わせ、ご依頼、連絡先
翻訳作業に費やせる時間は?
品質優先?それとも予算優先?
極めて短納期の翻訳について
お支払いについて
翻訳ソフトと機械翻訳
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誰がスペイン語を使っているのでしょう?
スペイン、スペイン語圏そして日本
スペインとラ米日本の関係
スペイン
スペイン料理
ドン・キホーテ
メキシコ・中央アメリカ・スペイン語圏
南アメリカ・スペイン語圏

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翻訳

翻訳とはただ単に言葉の置き換えではありません。情報を正確にわかりやすく伝達するには、ニュアンスの違いや言葉遣いなど、細心の注意を払うことも必要です。また、時には文化や社会的背景の考慮も求められます。そのためELSでは、日本国内外の経験豊富な日本人およびスペイン語ネイティブ翻訳者を起用し、スペイン語翻訳の幅広いご要望にお応えします。また、コンピューターやインターネットの普及とともに、ローカライゼーション ( 現地化 ) によるウェブサイト翻訳の需要も日増しに高まっています。ELSは変化する市場のニーズにすばやく対応し、お客様にご満足いただけるサービスを提供いたします。以下は、ほんの一例です。

ビジネス、ビジネス文書一般、マーケティング
テクニカル、商品開発、品質管理
カタログ ・ マニュアル
コンピューターサイエンス、工学、自然科学
医学、医療、生物医学、免疫学の論文 ・ 研究
薬学分野
WEBサイト
ローカリゼーション
旅行 ・ 観光、時事
文学、美術、料理
教育、哲学


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スペイン語翻訳者のプロフィール

日本人翻訳者 ( スペイン在住 )
神奈川大学 外国語学部 スペイン語学科卒業。
翻訳言語 : スペイン語 ・ 英語
専門分野 : ビジネス、輸出入、旅行・観光、時事
スペイン現地企業に12年以上勤務、日本市場及び輸出全般担当。
ビジネス文書一般、カタログ・マニュアル、商品開発、品質管理に関する資料の翻訳および通訳経験あり。

日本人翻訳者 ( スペイン在住 )
愛知県立大学外国語学部スペイン学科卒業。
専門分野:文学、美術、観光、ビジネス、料理など。
翻訳経験:日本語−スペイン語、スペイン語−日本語、カタルーニャ語−日本語。小説、料理本、展覧会カタログ、ビジネスレター、ホテルHPなど翻訳。
備考:出版社で編集アシスタント経験あり。雑誌にてエッセイ連載、スペイン民間団 体発行冊子通信員。

日本人翻訳者
愛知大学法経学部法学科卒業。日本新聞協会加盟の日刊総合専門紙で新聞記者経験 14年。香港や韓国の短期特派員も経験あり。
専門分野 : 主にマーケティング。企業のマニュアル、テクニカル、商品開発、市況 や景気の見通し。ビジネス、教育、など多岐の分野にわたり経験。教師 経験あり。
翻訳経験:日本語・スペイン語・英語・中国語。
備考:著書 ( エッセイ ) 刊行

スペイン語ネイティブ翻訳者
鹿児島大学院医学部研究科博士課程修了、医学博士。
専門分野 : 医師、医療、免疫学の論文・研究など。
翻訳経験 : 日本語‐スペイン語、スペイン語‐英語、スペイン語‐ポルトガル語、ポルトガル語‐英語、ポルトガル語‐日本語。経験10年以上。
備考:行政機関での翻訳、通訳、カウンセラーとして勤務。

スペイン語ネイティブ翻訳者
スペインBrianda de Mendoza卒 : 理学士
ゲーテ ・ インスティチュートでドイツ語、Institut Francaisでフランス語を習得
専門分野 : 工学、医学、哲学、コンピューターサイエンス
デンマーク語、オランダ語、英語、フランス語、ドイツ語、古代ギリシャ語、イタリア語、ポルトガル語をスペイン語に翻訳

スペイン語ネイティブ翻訳者
自然科学における学術経験( 科学修士 )豊富な熟練スペイン語翻訳者。
専門分野 : 生物医学 ・ 薬学分野( スペイン語、英語、ヘブライ語、ポルトガル語にて修学 )北米におけるヒスパニック社会向けの文書に幅広い経験あり。

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日本語からスペイン語へ、スペイン語から日本語への翻訳

ELS では通常、日本語からスペイン語へ、およびスペイン語から日本語へ直接翻訳を行っております。経験豊かな日本人翻訳者とスペイン語ネイティブとのチームワークにより高品質のスペイン語翻訳をお届けします。翻訳料金は、原則として、翻訳原稿 ( 日本語またはスペイン語 ) の文字またはワードカウントに基づいて計算いたします。

和西翻訳

日本語からスペイン語への翻訳では、日本人翻訳者とスペイン語ネイティブ校正者を起用し、日本語の原文の理解およびスペイン語に翻訳された文書の正確性を確かなものとしています。日本人翻訳者が翻訳した文書のスタイルを維持しながら、スペイン語ネイティブ校正者が、誤解が生じることなく理解されるスペイン語になるよう校正をします。スペイン語の校正レベルは、ベーシックプラスです。高等教育を受けたスペイン語ネイティブが書いたように見える高水準のスペイン語翻訳文書へのリライトをご希望の場合は、ネイティブレベルになります。この場合追加料金が発生しますが、個別にお見積りいたしますので、ご相談ください。和西翻訳は1ページ400文字あたり5,900円から承ります。

精査な翻訳が必要なきわめて重要な文書の場合、少額の追加料金で、もう一名の日本人翻訳者による翻訳チェック作業を組み込んだり、もう一名のスペイン語ネイティブ校正者による翻訳文校正作業を加えることも可能です。また、翻訳、翻訳文校正の両過程において、日本人翻訳者、スペイン語ネイティブ校正者を各ニ名ずつ起用することもできます。別途料金にてこうしたサービスをご利用いただけますので、お問い合わせください。

スペイン語ネイティブ翻訳者による和西翻訳、日本人翻訳者によるチェックという翻訳ステップをご希望でしたらご相談ください。ご要望にできる限り対応させていただきます。

西和翻訳

スペイン語から日本語への翻訳は、スペイン語に関する深い知識のある日本人翻訳者が翻訳を担当します。必要に応じてスペイン語ネイティブとの相談も含みます。日本人の書く、自然な日本語文書に仕上がります。

一般にスペイン語の文書は日本語文書よりはるかに明瞭ですので、スペイン語から日本語への翻訳では文章が不明瞭なために問題が発生することはあまりありません。しかしながら、スペイン語文書の出来があまりよくなかったり、文化的な見地から不明瞭な点がある場合には、有能なスペイン語ネイティブ翻訳者やライターが日本人翻訳者をサポートします。西和翻訳は1ページ200単語あたり5,500円より承ります。

精査な翻訳が必要なきわめて重要な文書の場合、もう一名の日本人翻訳者を起用し、最初の翻訳者の翻訳内容チェック作業を組み入れることができます。別途料金にてこのサービスをご利用いただけますので、お問い合わせください。

スペイン語翻訳料金 ( ご依頼頂いた原稿に基づく換算 )
言語 一般文書 金融、PR、政治、社会、文化、
経済、科学技術、学術論文など
医学、医療、特許、法律、抄録、
学術論文概要など
日本語 → スペイン語翻訳
( 翻訳、スペイン語ネイティブチェック )
日本語原稿 400文字当り
5,900円〜 6,800円〜 7,500円〜
スペイン語 → 日本語翻訳
( 翻訳、スペイン語ネイティブ専門家との相談 )
スペイン語原稿 200ワード当り
5,500円〜 5,800円〜 6,600円〜

注) 一名の翻訳者によるスペイン語翻訳料金です。さらに翻訳文の品質を高めるには、少額の追加料金で、もう一名の翻訳者によるチェック作業を組み入れることもできますし、和西翻訳の場合はスペイン語ネイティブ2名によるダブルチェックを受けることもできます。

翻訳料金は、原則として、翻訳原稿 ( 日本語またはスペイン語 ) の文字またはワードカウントに基づいて計算いたします。

※ 上記スペイン語翻訳料金にはミニマムチャージがございますことをご了承ください。該当する分野とレベルに対応する1ページ分の翻訳料金をミニマムチャージとさせていただきます。


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スペイン語から英語へ、英語からスペイン語への翻訳

ELS では、スペイン語から英語、英語からスペイン語への翻訳サービスもご提供しております。1ページ200単語あたり5,000円より承ります。翻訳料金は、原則として、翻訳原稿 ( スペイン語または英語 ) のワードカウントに基づいて計算いたします。

西英翻訳

英語ネイティブ翻訳者が翻訳を担当し、別の英語ネイティブがプルーフリードをします。英語ネイティブの書く自然な翻訳文書に仕上がります。追加料金にて、もう一名の翻訳者による翻訳チェック作業を組み入れ、品質をさらに高めることもできます。お気軽にお問い合わせください。

英西翻訳

スペイン語ネイティブ翻訳者が翻訳を担当します。スペイン語ネイティブの書く自然なスペイン語文書に仕上がります。追加料金にて、もう一名の翻訳者による翻訳チェック作業を組み入れ、品質をさらに高めることもできます。お気軽にお問い合わせください。

スペイン語翻訳料金 ( ご依頼頂いた原稿に基づく換算 )
言語 一般文書 金融、PR、政治、社会、文化、
経済、科学技術、学術論文など
医学、医療、特許、法律、抄録、
学術論文概要など
スペイン語 → 英語翻訳
( 翻訳、スペイン語ネイティブ専門家との相談、
英語ネイティブチェック )
スペイン語原稿 200ワード当り
5,000円〜 6,000円〜 7,000円〜
英語 → スペイン語翻訳
( 翻訳、英語ネイティブ専門家との相談 )
英語原稿 200ワード当り
5,000円〜 6,000円〜 7,000円〜

注) 一名の翻訳者によるスペイン語翻訳料金です。1ページ当たり少額の追加料金で、第二の翻訳者によるチェック作業を組み入れて、更なる品質保証をすることもできます。

翻訳料金は、原則として、翻訳原稿 ( スペイン語または英語 ) のワードカウントに基づいて計算いたします。

※ 上記スペイン語翻訳料金にはミニマムチャージがございますことをご了承ください。該当する分野とレベルに対応する1ページ分の翻訳料金をミニマムチャージとさせていただきます。

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スペイン語の校正 ・ 添削

ELS ではスペイン語文書の校正、添削も行っております。文書の見本と分量をご提示いただければ、お見積もりをさせていただきます。またどのようなスペイン語校正、添削をご希望かをお聞かせいただければ、あわせて対応させていただくことが可能です。スペイン語校正料金は、1ページ200単語あたり1400円より承ります。

スペイン語校正料金( ご依頼頂いた校正用スペイン語原稿に基づく換算 )
レベル 一般文書 金融、PR、政治、社会、
文化、経済、科学技術、
学術論文など
医学、医療、特許、
法律、抄録、
学術論文概要など
ベーシック ・ プラス ¥7/ワード〜 ¥9/ワード〜 ¥11/ワード〜
ネイティブレベル ・
リライティング
¥12/ワード〜 ¥14/ワード〜 ¥16/ワード〜

  • <<ベーシックプラスレベル>>では、誤解が生じることなくスペイン語ネイティブスピーカーに理解されるようお預かりした文書を入念に校正いたします。
  • <<ネイティブリライティングレベル>>では、スペイン語ネイティブスピーカーが書いたように見える一段と高品質な文書へと校正/編集いたします。
  • 両レベルとも、スペイン語ネイティブスピーカーが校正を担当いたします。

※ 上記スペイン語校正料金にはミニマムチャージがございますことをご了承ください。該当する分野とレベルに対応する4ページ分の校正料金をミニマムチャージとさせていただきます。詳細は、お気軽にお問い合わせください。

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お問い合わせ、ご依頼、連絡先

お問合せに関しては、お問い合わせ、ご依頼、連絡先をクリックしてください。

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翻訳作業に費やせる時間は?

納期に関しては、翻訳所要時間をクリックしてください。

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品質優先?それとも予算優先?

品質か予算、どちらを優先されるかについては、ここをクリックしてください。

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極めて短納期の翻訳について

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お支払いについて

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翻訳ソフトと機械翻訳

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スペイン語について

スペイン語は、またの名をカスティリャ語ということをご存知ですか?一般にスペイン語で知られるこの言語は、中世カスティリャ王国で話された言葉ということからカスティリャ語とも呼ばれます。

その昔、レコンキスタを果たしイベリア半島を統一したカトリック両王。その領土であるカスティリャ王国とレオン王国のあった地方はカスティリャ ・ レオン、マドリッド周辺、ドン ・ キホテで有名なラ ・ マンチャ地方はカスティリャ ・ ラマンチャと呼ばれ、この二つの地方はスペイン中央から北部に位置します。スペインではカタルニア語やガリシア語、バスク語、バレンシア語も各自治州の公用語であるため、こうしたスペイン語以外を話す地域では、スペイン語のことをあえてカスティリャ語ということもあります。

ラテン語から派生するロマンス語系言語であるスペイン語は、主にスペインおよび中南米(但し、ブラジル、ハイチ、ガイアナを除く)で使われています。さらにアメリカのヒスパニック系住民、フィリピンの一部、アフリカ西岸の西サハラと赤道ギネア2カ国を含めるとその使用人口は4億人にのぼります。

スペイン語は、日本語同様母音がaeiouの5つで、発音が易しく比較的なじみやすい言語です。アメリカのロサンジェルス、ラスベガス、コロラドなどの地名はスペイン語で、また私達の日本語にもタバコ、シャボン、カステラなどイエズス会宣教師がもたらしたスペイン語起源の言葉があります。このようにスペイン語は意外と身近な言葉です。

昨今のグローバル化、インターネットの普及などから、今後ビジネスの場や情報発信において、スペイン語人口はより重要な存在になってくることでしょう。


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誰がスペイン語を使っているのでしょう?

スペイン語は、アメリカ合衆国の多くの地域、また近隣諸国で使用可能なため、スペイン語を学んでいる人は数多くいます。カリフォルニアでは、かなりの人が毎日のようにスペイン語を耳にします。アメリカ合衆国だけでも、2千8百万人以上の人々がスペイン語を話します。スペイン語は北米でも南米でもそれぞれの地域においては第一共通語ではありませんが、アメリカ大陸全体では第一共通語になります。スペインでスペイン語が話されることは誰でも知っています。しかしスペイン以外にもスペイン語を話す人は何百万人もいて、その多くがアメリカ合衆国にいるほか、フィリピンやさらにアフリカにまで及ぶことはご存知でしたか?

世界で第二の言語人口を誇るのはスペイン語、それとも英語でしょうか?両言語とも3億人以上のネイティブスピーカーがいます。スペイン語を話す人の方が多く思われますが、今ならいずれの言語も第二位になり得る状況です。正確な情報を知りたい場合は、インターネットで検索をし、ネイティブスピーカー人口の合計を算出してみてください。現時点ではっきりしないのですが、スペイン語圏の出生率が英語圏より高いことから、数年後にはスペイン語人口が世界で第二位となるでしょう。とはいえ、どちらの言語も中国語には到底かないませんが。また、これには英語を第ニ外国語として話す人は含まれません。

さて、スペイン語は当然スペインで話されます。それ以外では、アメリカ合衆国、アルゼンチン、アルーバ、アンドラ、イスラエル、ウルグアイ、エクアドール、エル・サルバドール、オーストラリア、オランダ領アンティル諸島、カイマン諸島、カナダ、キューバ、グアテマラ、コスタリカ、コロンビア、ジブラルタル、ジャマイカ、スイス、スウェーデン、赤道ギネア、チリ、ドイツ、ドミニカ共和国、トリニダード・トバゴ、ニカラグワ、ノルウェー、パラグアイ、フィリピン、フィンランド、プエルトリコ、フランス、米領バージン諸島、ベネズエラ、ベリーズ、ペルー、ベルギー、ボリビア、ホンドゥラス、メキシコ、モロッコでも話されています。これは、世界中の居住可能な大陸すべてに及びます。当然、スペイン語はこれらの国々の第一言語ではなく、また多くの国では公用語ですらありません。しかし、スペイン語は世界のあらゆる場所で強い存在感を放っています。

スペインでさえ、30パーセント近くの居住者は、スペイン語 ( カスティリャ語 ) 以外を第一言語としており、スペイン語 ( カスティリャ語 ) を第ニ言語として使用しています。スペインでは、全人口のうち12%が使用するカタルニア語を筆頭に、ガリシア語 ( 8% )、バスク語 ( 1%強 )、またバレンシア語やマヨルカ語が使われています。

アメリカ合衆国は、ヒスパニック系人口が世界で5番目に多く、3千万人以上のヒスパニック系の人がいます。この数字は日ごとに増えており、正確な数字はいつこのページを読むか、またヒスパニック系人口をどのように数えるかにより変わってきます。ヒスパニック系の2/3はメキシコ出身で、その86%がスペイン語を第一言語としています。カリフォルニアだけでも、家庭でスペイン語を話す人が550万人以上います。そのほかスペイン語人口の多い州は、テキサス ( 340万人 )、ニューヨーク ( 180万人 )、並びにフロリダ ( 150万人 ) です。

スペイン語人口が増え、スペイン語圏のラテンアメリカ諸国が国力をつけるにつけ、ビジネスや教育の場でのスペイン語の国際的重要性は、どんどん増えていくことでしょう。

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スペイン、スペイン語圏そして日本

スペインと日本、またスペイン語と日本語の間には、ほかの国々や他の言語との間にみられるような強い繋がりはないと多くの人は考えます。スペイン語圏のラテンアメリカ諸国との関係も同様に考えられがちです。しかし、実際には多くの関連があります。もちろん、そのうち強い繋がり、また逆に弱い関連性しかないものもあります。またあるものは歴史を遡って結びつきがあります。日本では誰もが長崎や出島におけるオランダの影響について知っていますが、それ以前に何が起きていたかご存知ですか?長崎港は、1567年にオランダ人に開港される前、すでにポルトガル商人やスペイン商人にも知られていました。すなわち、日本人とスペイン人の交流はオランダ人と日本人のそれ以前に遡ります。

日本語とスペイン語は、文法や語源的にはかなり異なる言語ですが、その発音はそれほど難しくなく双方の言語にかなり共通する部分がみられます。ですから日本人やスペイン語圏の人にとって、相手の言語の発音はかなり易しく感じられます。日本人とスペイン語圏の人は、このほか生魚を食すという点でも共通しています。日本ではあまり知られていませんが、南アメリカでも生魚は一般的です。セビチェは、生魚やシーフードをマリネにした南アメリカの有名な料理です。典型的な付け合せ料理で、前菜として出されます。本当においしいです。

海外へ移住した日本人移民のうち、スペイン語圏ラテンアメリカ諸国へ移り住んだのはその一部であったとはいえ、日本とスペイン語圏ラテンアメリカ、特に南アメリカとの間には相当数の人口の交流もありました。スペイン語圏のペルーやアルゼンチン、パラグアイ、ボリビアには日本からの移民やその子孫が多数います。ペルーのフジモリ前大統領は、おそらく日本人を祖先とする南アメリカ人の中で最も有名でしょう。しかし、より良い遺産を子孫に残せなかったのは実に残念なことです。南アメリカに移住した両親、祖父さらに曽祖父から何年もが経ち、その子孫や縁者が日本へ出稼ぎに戻ってきました。現在では、南アメリカ人の活気あふれるコミュニティーが日本にあります。

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スペインとラ米日本の関係

1492年コロンブスによる新大陸発見に始まる大航海時代。スペインのラテンアメリカ征服と約300年にわたる植民地時代の幕開けとなりましたが、この新大陸と旧大陸の出会いは両大陸に様々な影響を与えました。例えば、今では私達の食生活に欠かせないジャガイモやとうもろこし、トマト、また最近は肩身の狭い思いを強いられるタバコは新大陸からもたらされました。特にジャガイモはヨーロッパの食糧危機を救ったことで知られます。逆に、スペイン(ポルトガルも含め)からの移住とともに、穀物、家畜などの物質、技術、文化、宗教等が新大陸へ伝えられました。

当然、言語文化にもその影響は見受けられ、ラテンアメリカ33カ国のうち、スペインを旧宗主国とする18カ国で今日スペイン語が公用語とされています。尚、2つの大陸にまたがり使用されるスペイン語は、長い年月を経て独自に変化を遂げているため、特に語彙の点でスペインとラテンアメリカで話されるスペイン語の違いが顕著です。ラテンアメリカでは、スペインではすでに死語になっている言葉や用法が今でも使用されていたり、スペインからの移民の多くがエストレマドゥラ地方出身だったことから、この地方特有の表現の名残があるともいわれます。

ここ数年、スペインではエクアドルをはじめペルー、コロンビアなどラテンアメリカからの移民が激増したため、ラテンアメリカ特有の表現のうち、スペインで日常的に使われるようになるものもあるでしょう。

一方、16世紀中頃イエズス会の設立、宣教師がキリスト教の伝道活動を始める中、ポルトガル人が種子島に漂着。その後、スペイン ・ ナバラ地方出身の宣教師フランシスコ ・ ザビエルがスペイン人としては初めて日本へ到達し布教活動を始めました。いわゆる南蛮文化の到来は、鉄砲・火薬、航海術、宗教だけでなく、食文化、そして言語にも影響をもたらしました。ちなみに、シャボン、カルタ、タバコ、カステラ、オジヤ、ボーロなどスペイン・ポルトガル語起源の言葉も多数あります。( 但し、ポルトガル語とスペイン語共通の言葉もあるためどちらの語源とも特定できないる言葉もあります。)

また、日本からローマ法王やスペイン国王謁見のため2度の遣欧使節団が派遣されました。2度目の使節団がヨーロッパへ渡った後、日本ではキリスト教が禁止となり、使節団の中には日本に帰国せずスペインに残った信者がいます。セビリア郊外の村に、ハポンJAPON ( スペイン語で日本を意味する ) という苗字の人がいますが、このスペイン残留組の子孫といわれています。

さて、日本とラテンアメリカの関係はというと、19世紀末ペルーへの移住に始まり、ブラジル ・ メキシコを中心に第2次世界大戦まで移住が続きました。戦後は貿易活動を中心にラテンアメリカとの関係は続いています。日本からの経済・技術援助もこれらの国にとって重要であり、それに伴い文化交流も拡大しました。さらに80年代以降日本経済の最盛期、日系人の日本への出稼ぎが増加し、ラテンアメリカとの関係も多様化しています。

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スペイン

ピレネーの向こうはアフリカ...その昔、そういったのは誰だったのでしょうか。フランスとスペイン国境にそびえるピレネー山脈の向こうのイベリア半島と、その南、ジブラルタル海峡をはさんだ対岸の北アフリカまではたったの14Km。また、数世紀にわたるイスラム勢力による支配から、アラブ世界の影響が残るスペインをそう呼んだのも無理ありません。現在は、EU諸国でも重要な地位を得るに至りました。

さて、東西の文化の交差点であったイベリア半島、文化と人の交流が何世紀も前から繰り広げられ、さらにアメリカ大陸への到達、植民地化の歴史を経て、スペインは独特の地中海文化を作り上げました。スペインはこのイベリア半島の大半を占めるほか、北アフリカのセウタ ・ メリーリャもスペインに属します。また、ヨーロッパ人のリゾートでもあるバレアレス諸島 ( スペイン本土、東に位置する。有名人が別荘をもつマヨルカ島やイビサ島、メノルカ島からなる )、カーニバルで有名なカナリア諸島 ( 北アフリカの大西洋岸 ) も含まれます。

イベリア半島は、北と南では景色も大きく変わり人柄も土地同様違います。気候による影響もあるかと思いますが、一般に北の人は閉鎖的、南は陽気といわれます。しかし、概してスペイン人は親切でフレンドリーです。かの有名なシエスタは、現代生活ではほとんど失われているのが現状です。但し、遅めの食事時間は頑なに(?)守られています。

SOL Y PLAYA - 太陽とビーチ。この2つを武器に、スペインは観光に力を入れてきました。現に観光が重要な産業収入のひとつです。太陽とビーチを求め、ヨーロッパ諸国から年間を通じ多くの観光客を迎えます。一方、日本から見たスペインは、きっとフラメンコと闘牛の国というイメージでしょう。近年、この 「 太陽とビーチ 」 というリゾート型観光地からの脱皮を図っています。イベリア半島内陸や北部にも、決して近隣諸国に劣らない風光明媚な場所が多く、スペイン人からも田舎への観光が見直され、ちょっとしたブームとなっています。また、イベリア半島北西の端、サンチアゴ・デ・コンポステラの大聖堂へ参拝するための巡礼の道も、今では観光のひとつといえるでしょう。とはいえ、昔ながらの敬虔な巡礼者もいることをお忘れなく。

スペインは100年に一度天才を輩出するとも言われます。文学界のセルバンテンス、画家のピカソやダリ、建築家ガウディなど誰もが知っていることでしょう。ところで、最近はスペイン映画に対する海外からの注目度が高まっています。次の天才は映画界から生まれるのでしょうか。

スペインを語るうえで、お祭りフィエスタを忘れてはいけません。ヘミングウェーの小説にも出てくる牛追い祭り ( パンプローナのサン ・ フェルミンが最も有名 )、火祭り ( バレンシア )、フェリア ( セビリアをはじめとするアンダルシア地方の各地 )、カーニバルや聖週間の行列 ( スペイン各地 ) など見所がたくさんあります。最後に、2006年は日本・スペイン史における最も重要な人物、イエズス会宣教師 フランシスコ ・ ザビエルの生誕600年でした。また、2007年には豪華なヨットレース、アメリカズ・カップがバレンシアで開催されます。この機会にスペインを訪れてはいかが?

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スペイン料理

和食と並び最もヘルシーな料理とされる地中海料理。新鮮な野菜や海の幸・山の幸、オリーブオイルとガーリック、そして様々なハーブを使うこの地中海料理は、イタリアとともにスペイン料理がその代表といえるでしょう。

さて、スペイン料理といえば、真っ先に思いつくのがお米料理のパエリャ。スペインの多くの家庭では、日曜日はパエリャ、親戚や友達が集まったらパエリャ・・・というように、人が集まったり、ちょっと特別な日のお昼のごちそうです。その発祥の地は、スペイン東部海岸沿いのバレンシア地方です。このバレンシア生まれのパエリャ ・ バレンシアナPaella Valencianaをはじめ、パエリャはバラエティに富み、地方や家庭によっても一味違います。日本でパエリャとして紹介されるレシピーは、魚介類や肉を使ったパエリャ ・ ミスタPaella Mixtaと呼ばれます。

このパエリャとともに代表的なスペインの家庭料理は、スパニッシュ ・ オムレツのトルティリャTortillaでしょう。卵とジャガイモで2cm位に厚く焼いた卵料理、たかが卵焼き、されど卵焼き・・・奥が深い料理であります。焼き具合、玉ねぎあり ・ 玉ねぎ抜き、はたまたジャガイモの切り方まで、「私の家ではこうする」という秘伝の味あり!? このトルティリャは、バールやカフェテリアの定番料理、またボカディリョ ( バゲットのようなパンのサンドイッチ ) の最もポピュラーな中身のひとつ。また、ジャガイモだけでなく、ほうれん草やアスパラガス、ズッキーニなどその他の野菜を使ったトルティリャもあります。ちなみに、スペイン人はフランス人を素っ気ない、と評しているせいか、プレーンオムレツは、フランス風トルティリャTortilla Francesa、“フランス風のお別れ”というと、何の挨拶もせず立ち去ることを意味します。

また、スペインといって忘れてならないのはワイン。地中海の太陽の恵みをうけたブドウは甘みが強いため無添加でも芳醇なワインができるのです。D.O. ( 原産地呼称 ) リオハやリベラ・デ・ドゥエロ産を中心に、スペイン各地で赤・白のワインが生産されています。他国のワインに比べ手ごろな価格、しかも味は全くひけをとりません。また、カタルーニア地方のカバと呼ばれるスパークリングワイン、アンダルシア地方 ( 特にヘレス ) のシェリー酒も有名です。

このワインのおつまみは、生ハムやオリーブの実、チーズが最適。豚のモモを丸ごと使った生ハム ( Jamón serrano ) は気候風土に合った絶品、その他、チョリソ ( Chorizo ) 、モルシーリャ ( Morcilla ) などの腸詰類も美味。ヨーロッパ随一のオリーブオイルの産地のスペインでは、オリーブの実も種有りや無し、アンチョビーや赤ピーマン詰めなど種類が豊富です。意外に知られていませんが、チーズもバラエティーに富み美味です。チーズのにおいが気になる方は、Curado ( たっぷり寝かせたチーズ ) は避けるのが無難です。

最後に。チュッパなんとか、という棒つきキャンディーはスペイン製。ポップな包装からアメリカ製お菓子と思っている方も多いのでは? 商品名のチュパはChuparなめる、という意味の動詞の活用したものです。こちらではチュパチュ ( 最後のチュにアクセント ) と言います。

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ドン・キホーテ

スペインは、常に優れた芸術家を排出するというより、むしろ100年に一度天才を生むといわれます。美術の世界ではゴヤやベラスケス、近年はピカソやダリを生み、建築においてはガウディが世界的に有名です。

さて、文学界はというと、ミゲル・セルバンテスのかの有名な『 エル ・ キホーテ 』 の初版が出版されてちょうど400年余り。見果てぬ夢を追う老騎士ドン ・ キホーテを描いたこの小説は、数十カ国語に翻訳され世界中で親しまれるスペイン文学で最も重要な文学作品のひとつです。スペインでは、これにちなみカスティリャ ・ ラ ・ マンチャ地方を中心に催しが行われました。

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メキシコ・中央アメリカ・スペイン語圏

メキシコ
素晴らしい土地
日本語を話す方々には、メキシコという言葉で、灼熱の太陽下のバケーション、またはちょっとすぐそばの異なる世界、別のスペイン語圏というイメージは浮かばないかもしれません。日本ではメキシコというと、動物園のようなレストランチェーンを思い浮かべるかもしれません。しかし、多くのアメリカ人にとってメキシコは異なる言語、異文化そして違った生活様式の国であります。そこはフィエスタ ( 祭り )、ピニャタ ( カーニバルで行われる遊び )、そして宗教行列の国なのです。北部の乾いた砂漠から亜熱帯の南部まで、メキシコは不思議の国であります。

カスティリャ語と比較されるメキシコのスペイン語
メキシコのスペイン語とスペインのカスティリャ語について、人により 「 全く異なる 」 または 「 とても似ている 」 と意見が二分されます。ある人は違いを強調したがります。話し言葉のスペイン語には、膨大な語彙や他の言語的差異がありますが、メキシコで話されるスペイン語とその他諸国で話されるスペイン語を比較したとき、カスティリャ語とは違いが最も顕著です。スペイン語がわからない方には理解し難しいかもしれませんが、発音上の違いはすぐわかります。

偉大なメキシコ
多くの人が驚くかもしれませんが、メキシコは北米大陸の一部です。広大な国ですが、メキシコがスペインから1821年独立した当時は、今よりはるかに大きな国でした。テキサスはかつてメキシコ領で1836年にメキシコから分割されました。墨米戦争で、メキシコは領土の半分をアメリカに譲渡しました。メキシコは、太平洋側で最北はオレゴン州まで達していました。メキシコ大統領、ポルフィロ・ディアスがかつて言ったように、「貧しいメキシコ、神からは程遠く離れ、アメリカには密接している」のです。

メキシコ人とその習慣の一部
メキシコ人は、概して暖かく友好的な国民です。話をするとき、お互い接近して立ちますが、日本やアメリカの人たちにはあまりに至近距離なため、居心地が悪い思いをしかねません。メキシコ人は、辛くてスパイスの効いた料理を好みます。メキシコに行き、あまりに辛い料理を食べたなら「水を飲んではいけない」という鉄則を思い出してください。火のついたように辛い場合、それを除くためパンや、米、豆を食べてください。

さて、メキシコ人がくしゃみをしたら、誰かがSaludサルーと言ってくれますが、スペイン語で「よい健康」を意味します。そして、くしゃみをした当のメキシコ人は、Graciasグラシアスと返します。これはスペイン語で「ありがとう」という意味です。バスや列車の長旅では、人々は食事を他の人にもおすそ分けしてくれることがよくあります。断ったりしては無作法です。

スペイン語とその他言語
スペイン語が公用語ですが、その他、数々の言語が話されています。メキシコで話される主な言語は、英語、ナウワ語 ( アステカ語 )、マヤ語、オトミ語、サポテク語、メクステック語、アラビア語、中国語、そしてイデイッシュ語です。これは、インディオの言語とその他言語の面白いミックスです。30%以上のメキシコ人は、スペイン人の血をわずかにひくか、または全くひいていません。これらのメキシコ人はメキシコ各地で使われる150以上のインディオの方言を話します。

メキシコ観光
メキシコには英語が話せる人が多く、英語でやりとりができます。とはいえ、儀礼上、旅行前にせめて少しはスペイン語を学んだほうが良いでしょう。メキシコはあまりにも見所が多く、ここで全て述べるわけにいきませんが、シエラマドレ山、チチェンイサのような素晴らしい考古学の宝庫があるユカタンがあります。アカプルコで有名な断崖絶壁ダイビングは、あまりにも高いところから水中へ飛び込むため、ダイバーは空に浮かぶ小さな点のように見えます。マサランのような沿岸の街では、思いつく限りのあらゆる水上スポーツや、その他スポーツも楽しめます。

グアナフアントのようなコロニアル風の街では、広場や教会を見るのもおもしろく、メキシコの昔の魅力が楽しめます。美しい建築物を賞賛したり、また地元の市場に足を運んでください。500年前に巨大な石で建造されたトンネルは、グアナフアントを貫通するため、タクシーの運転手にとって街をすばやく通り抜けられる道となっています。また、掘り出し物の買物には気をつけてください。さもなければあまりにも高くつきます。スペイン語が話せるなら、市場で値切るのは言葉の練習にもってこいの方法です。メキシコは、旅行するには素晴らしい土地です。
中央アメリカ
中央アメリカには、スペイン語を公用語とするグアテマラ、ホンジュラス、コスタリカ、パナマ、エルサルバドル、そしてニカラグアの六カ国と、ほとんどの人が英語を話すベリーズが含まれます。ベリーズは、かつては英領ホンジュラスと呼ばれていました。各国ごとにセクションを設けて述べたいことはたくさんありますが、ここでは各地域や国について簡単に述べるにとどめておきましょう。

中央アメリカで使用されるスペイン語は、国ごとに異なり、それぞれバラエティー豊かなアクセントに特徴があります。言語の違いを比較するため幾つかの国を旅してまわってもおもしろいでしょう。

グアテマラでは、ティカルのマヤ文化遺跡が大変よく知られています。ラテンアメリカの植民地以前の歴史と言えば、すぐアステカ、マヤ、インカの三大文明を思い起こすでしょう。この地域にアメリカ合衆国が歴史的に及ぼした影響は大きく、その始まりは19世紀にさかのぼります。その後、アメリカによる干渉と侵攻の長く悲しい歴史がこの地域で展開されました。しかしヨーロッパ人が新大陸で繰り広げた歴史はもっと残虐だったのです。インディオは大量に殺戮され、彼らの文明、文化は壊滅しました。残念ながら、歴史とは追放と侵入の繰り返しにすぎません。私たちの先祖は、子孫のことなどかまわず侵略を行い、原住民を追放しました。歴史が繰り返されるなら、もしかしたら将来、私たちの子孫は誰かに追放されるかもしれませんね。

ホンジュラスには、素敵なバケーション ・ リゾートと、珍しくおもしろい野生動物が生息し、青々と草木が茂る森林があります。コスタリカには、エコツアー、火山、白波を下るラフティングをはじめ、多くの見所があります。コスタリカの政情は大変安定しているため、多くのアメリカ市民がここに定年後、隠居をします。パナマは、パナマ運河で有名。ベリーズには、熱帯雨林と考古学遺跡があり、野生動物が多くいます。エルサルバドルとニカラグアは、内戦が終わった90年代中ごろから徐々に復興しつつあり、観光にも力を入れ始めています。特にニカラグアは、新しい旅行先として欧米からの観光客も年々増えつつあります。エルサルバドルは、かつては中央アメリカのスポーツ首都として知られていました。これは、エルサルバドルの人々がスポーツを愛し、サッカーを含む多くのスポーツに秀でていること、また街中に陸上競技場があるためです。ニカラグアは詩を愛する国で、ニカラグア人は中央アメリカの偉大な詩人でもあります。

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南アメリカ・スペイン語圏

南アメリカのスペイン語圏は、ベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビア、ウルグアイ、パラグアイ、アルゼンチン、そしてチリで構成されます。ブラジルはポルトガル語圏、そしてフランス領ガイアナはフランス語圏です。ガイアナはイギリス領ガイヤナとして知られますが、イギリス植民地だった歴史から英語が話されています。スリナムは、かつてはドイツ領ギアナとして知られ、その植民地の歴史からドイツ語が使われています。ここでは、南アメリカでスペイン語を話す国についてのみ述べることにしましょう。

南アメリカは、熱帯雨林とジャングルのアマゾン帝国から、山々、川、海岸や湖にいたるまで魅力あふれる素晴らしい大陸です。南アメリカという地域名から、氷河やフィヨルド、砂丘を思い浮かべることはあまりないかも知れません。しかし実際には、これらすべてを備えています。南アメリカでは、文化、言語、そして有名な海岸に隣するアンデス山脈を特徴とする西海岸沿い、ジャングルや熱帯雨林地帯の人々、これらすべてが見事に溶けあっています。

南アメリカを旅行するベストシーズンは2月と3月、つまり南半球の夏期です。飛行機を使えば、首都、主要都市、国々の間を速く移動でき、確かに一番便利ですが、一方で失うものも多くあります。南アメリカのほとんどはバス、列車または船を使った旅が可能で、実に美しい景色を堪能することができます。

南アメリカには、お金や常識のある人なら行かないような場所がいくつかあります。輝く道 ( Sendero Luminoso ) の勢力が強いペルーの村は避けるべきでしょう。また、ダリエン地峡のような麻薬王に支配されるコロンビアの未開地も同様に危険です。歴史的に、このコロンビアのダリエン地峡を通り抜け、旅をした人は、向こう見ずか無知、または極端なほど全手段を尽くし護衛された人であったにちがいありません。ここが、コロンビアと中央アメリカが結ばれる場所で、ほとんど道のない沼地とジャングルが続きます。パン・アメリカン ハイウェイは、ここを通過する構想ですがまだ実現していません。ラテンアメリカを陸伝いに旅する大胆な旅行者の多くは、ダリエン地峡を避けるため、中央アメリカからコロンビアのバランキリャ港まで船旅をします。
ベネズエラ
多くのラテン ・ アメリカ諸国同様、ベネズエラは美しさと輝きのある国です。経済的には、ベネズエラは石油、金やダイヤモンドの産出により豊かな国ですが、資源は有効に運用されず、人々にいきわたっていません。さて、ベネズエラでは世界最大落差を誇る 「 天使の滝 」 を見ることができます。ベネズエラの偉大な政治家、シモンボリバルの名は、べネズエラ中いたるところで目にすることでしょう。ボリバルは、ベネズエラ、エクアドルやほかの南アメリカの国をスペインの支配から解放した兵士でもありました。

ベネズエラの家庭、企業や政府の事務所を訪れたら cafecito ( カフェシト ) を出してくれるでしょう。スペイン語で「小さなコーヒー」を意味し、とても小さなカップに濃いブラックコーヒーが注がれます。これはベネズエラ人の厚いもてなしとフレンドシップの証です。また、コーヒーがとても一般的とはいえ、ホットチョコレートもほぼ同様に人気があります。スペイン語が公用語ですが、多くの人が英語を話します。またベネズエラにはポルトガル語の影響もかなりあります。このスペイン語圏の国、特にカラカスでポルトガル語を耳にしてもびっくりしないでください。ベネズエラは、南アメリカで最も都会的で洗練されています。

ほぼ全てのベネズエラ人はスペイン語を話しますが、奥地に住む部族が使う25の原住民言語があります。ベネズエラの文化の中で特記すべき点は、ヨーロッパ、アフリカ、そして部族のリズムが融合した音楽でしょう。Comida criolla ( クリオール料理 ) というベネズエラの軽食や料理は、主にパンケーキ、鶏肉、豚肉や牛肉、スープ、そしてシチューからなります。ちょうど日本のレストランにあるセットメニューのように、ベネズエラでもmenu del dia ( メヌー ・ デル ・ ディア ) といって、スープとメインコースのお得なセット料理を出しています。Pabellon criollo ( パベリョン ・ クリオリョ ) はベネズエラの国民的料理で、細切の牛肉と、ご飯、ビーンズ、チーズ、揚げたバナナの料理です。ラテンアメリカというと、お米は思いつかないかもしれませんが、この地域の多くの国で、ごはんやビーンズは基本的食材です。
コロンビア
コロンビアは大きな問題を抱えているとはいえ、美しい国です。首都ボゴタは高地にあり、これほどの標高に呼吸が慣れるまで1、2日かかります。コロンビアはエメラルドの大産出国で、コロンビア産エメラルドは世界で最も完成度が高いことで知られています。ほかのラテンアメリカ諸国同様スケジュールはあまり重要視されず、都市部では約束に遅れがち、田舎ではかなり時間にルーズになってしまいます。誘拐、暴力、殺人などの問題に直面しながらも、多くのコロンビア人は世界で最もフレンドリーな国民であり、訪れる人々を手厚くもてなしてくれます。もちろん、自国が抱える諸問題に大変憂慮していて、解決方法を模索しています。

日本同様お米が主食で、国の代表的料理はチキンのライス添えです。コロンビアには、たくさんの地方料理があります。Ajiaco ( アヒアコ ) は鶏肉とジャガイモのスープ、hormiga culona ( オルミガ ・ クバナ ) はサンタンデールの珍しい料理で、蟻のフライ料理、lechona ( レチョナ ) はトリマの名物で子豚を丸ごと使い、お米と乾燥豆を詰め、串に刺し丸焼きにします。

コロンビアは、インディオ、スペインそしてアフリカ起源の伝統や文化を引き継ぎ、独自の民族伝承、アート、工芸品を生み出しています。この組合せは、現代技術に伝統的デザインを融合し、ほかでは見られないおもしろい文化を生み出しました。またコロンビアの音楽は、カリビアンミュージックのアフリカ調リズム、キューバのサルサ、スペインの影響が強いアンデス音楽を取り入れています。

また、コロンビアの紹介には偉大な作家ガブリエル・ガルシア・マルケス(不思議な魅力をもつリアリズムで知られる)を語らずにはいられません。この作家は、読者に現実と不思議な魅力がどこで重なるか明確にすることをさけ、神話、夢そして現実を一緒に小説に織り込みます。読書好きでコロンビアに興味があるなら、彼の本にきっと魅了されるでしょう。特に『百年の孤独』をおすすめします。スペイン語のオリジナルはもちろん、日本語訳も賞賛に値し、コロンビアの魅力を十分に伝えています。
エクアドル
エクアドルは、誰が見てもそれ程大きな国ではなく、海岸、山、そして、ジャングルなど、ほぼあらゆるものが国境周辺に集中しています。ここは標高が高いので、ピラニヤに襲われる心配をせず泳ぐことができます。美しいたそがれ時、ピチノ火山は首都キトの街にそのシルエットを映し出してくれます。首都はスペイン植民地時代の面影を多くとどめた大変美しい街です。エクアドルはその名の通り赤道に位置し、キトから赤道まではバスで簡単に行くことができます。あまり見るものはありませんが、北半球と南半球上に同時に立つことができます。エクアドルについて語るとき、忘れてはならないのが、チャールズ・ダーウィンが有名にした島、ガラパゴス諸島です。

エクアドルの先コロンブス時代の人々は、陶器、彫刻、金 ・ 銀細工に秀でていました。スペイン人は、インディオの芸術家たちに植民地の宗教芸術を作るよう指導しました。こうした作品は多くの教会や博物館で見ることができます。17、18世紀のキト派は両方の影響を取り入れていますが、独立後は形式主義に取って代わり、革命の英雄や裕福な階級の人々などを創作のテーマとして好んで扱うようになりました。

エクアドルの家は、シンプルかつエレガントで、白塗りで中庭を囲んでベランダがあるのが一般的です。教会は美しいコロニアル建築です。伝統的なアンデス音楽は、とりわけ心に残る音色で、一度聴いたら、この意味がわかるでしょう。まだ聴いたことがなければ、ぜひおすすめします。竹筒の笛やフルートを含む、吹奏楽器や打楽器がこのサウンドの基本です。

スペイン語は主な言語ですが、高地インディオはケチュア語を好んで使い、スペイン語は第二言語として話されます。

エクアドルの食べ物は、スープやシチュー、とうもろこしのパンケーキ、ご飯、卵や野菜が中心です。どの場所も海から遠くないため、国中どこでもおいしいシーフードが味わえます。セビチェ ( ceviche ) は、エクアドル中で好まれています。この料理はレモンでマリネした生魚をポップコーンと玉ねぎでいただきます。ちょっと変わった料理のようですが美味です。またこの他、地方特有の料理はカルド・デ・パタス ( caldo de patas ) という牛のひづめから採ったスープ、てんじくねずみのロースト料理クイ ( cuy ) や子豚の丸焼きレチョン ( lechón ) があります。子豚料理は、ラテンアメリカで一般的です。
ペルー
ペルーは、インカ帝国の失われた街マチュピチュで最もよく知られています。失われたといっても、実際、恐らく街は一度も失われたことはないでしょう。傍らで見守っていたインディオは、そこに存在していたことを知っているはずです。ペルーに行くならこれは必見。但し、標高2400メーター以上の高地に慣れるための時間も必要です。旧インカ帝国の首都チュスコに行ったら、さらに3300メートル以上の標高に慣れるためもっと時間がかかるでしょう。ペルーは、呼吸困難になった乗客に酸素吸入してくれる列車がある唯一の国にちがいありません。さて、ペルーは考古学分野にぴったりの国です。神秘的なナスカの地上絵には、上空からのみ見ることができる姿が描かれています。誰が、そしてなぜこれを作り上げたのでしょうか?私たちは決してこの謎を解くことができませんが、誰かが論じるように異星人という説は疑わしく思えます。ペルーは古代遺跡だけではありません。巨大な市場、リャマ、アルパカ、アマゾンへの小旅行、また吹き矢を操るインディオなども見所です。

ペルー文学は、独立のために人々を感化した読み物や多くの詩に表現される強烈な個人主義から国際的知名度の高い作家マリオ ・ バルガル ・ リョサの作品にいたるまで、どれも世界的に有名です。彼の小説は、しばしばペルー社会、政治、文化に深く入りこんでいます。彼の小説の処女作 『 都会と犬ども 』 は、公衆の面前で焚書にされました。ペルー陸軍士官学校での日常の暴露を扱った作品ですが、当時のペルーは、このような主題を容認できませんでした。バルガス ・ リョサの作品は大変難解です。複数のプロットや時代順の変更、フラッシュバックといった手法を用いています。

スペイン植民地化以前の芸術は、質の高い陶器、金属細工、石工芸や織物です。スペインがペルーの絵画やきっちり左右対称の建築様式を取り入れた結果、ヨーロッパの芸術スタイルはますますインディオの影響を帯びるようになり、メスティソとして知られる様式になりました。また、スペイン人の到来とともに、ペルーの絵画はヨーロッパの様式を模倣し始めました。その後、地元アーティストは独自の芸術手法を展開するようになり、新たに独創的なクスコ様式が誕生しました。この様式を採用するアーチストは、目に見える現実世界から視線をそらし、おとぎ話や寓話を中心に題材を得ます。画家ポール ・ ゴーギャンの作品を見てください。これらのアイディアをどこで得たと思いますか?彼が幼児期をリマで過ごしたのをご存知ですか?

他の国同様、典型的なペルー料理は地方ごとに異なった特色があります。インカの珍味、てんじくねずみの丸焼きは高地地帯で味見できます。まだ食べたことがなかったら、ゲテモノ呼ばわりしないで下さい。他にもこんな料理があります。ロモ・サルタド ( lomo saltado ) は玉ねぎと炒めた細切れのステーキ、セビチェ・デ・コルビナ ( cebiche de corvina ) は レモン、唐辛子と玉ねぎでマリネしたスズキで、ゆでたジャガイモやヤム芋を付け合わせにして冷たい料理として召し上がります。またクリオール風スープは牛肉、卵、牛乳と野菜のスパイ風味のヌードルスープです。
ボリビア
ボリビアは、標高約3657メートルの世界で最も高い海抜に首都がある国です。標高に慣れるまではゆっくり行動するのが一番です。この国は、世界で最も高いところにある航行可能な湖、チチカカ湖 (ボリビアとペルーの国境に位置する)で有名です。ボリビアはまたインディオの人々や市場でも知られます。

ボリビアには地方音楽の伝統があります。これは荒涼としたアルティプラノ高地から生まれる、心に残る哀愁をおびたメロディーのアンデス音楽です。暖かいタリハの音楽は、ユニークな楽器を使い、もっと陽気にエネルギーあふれる音調です。大衆文化で特別な位置づけをされたクエカ、アウキ・アウキ、ティンクのようなダンスもあります。紡績や機織りを含むその他の民俗文化は、地方の特色を打ち出していますが、この3000年の間に徐々に変化してきました。

スペイン語が公用語とはいえ、わずか60から70パーセントの人が実際にスペイン語を話し、しばしば第二言語としてのみ使われます。ブラジル以外の全ラテンアメリカ諸国で皆がスペイン語を話すというイメージがあります。イギリス、フランス、ドイツの旧植民地があったことは忘れがちで、インディオの言語にいたってはめったに思いが及びません。しかしスペイン人が到達して以来500年以上を経た今も、インディオの言語が普通に話されています。ボリビアの残りの人々はケチュア語を話します。これはインカ帝国またはアイマラの言語で、アルティプラノ高地の先インカ言語でした。

ボリビアの人口の約95パーセントはローマ派カトリック教徒を名乗りますが、農村地帯には司祭はほんのわずかしかいません。そのため、インカやアイマラ信仰とキリスト教の統合が進みました。このキリスト教と民間信仰の合体は、教義、祭式そして迷信の集大成です。これは、家庭に仏壇があり新年に初詣にいく日本人のクリスチャンと異なるものの、ある意味で通じる部分もあるように思えます。

ボリビア料理には、ご飯やジャガイモ、千切りのレタスを付け合わせにした多くの肉料理があります。リアフア ( llajhua ) というトマトと唐辛子からできた辛いスパイスは、ソースに加えたり、料理の味付けに使われます。ボリビアのビール、ワイン、またチチャという蒸留酒はおいしいのですが、注意が必要です。チチャは、今でも女性が液を口に含んで噛んだ後、吐き出すという古い製法で作られることがあります。こうして酒を発酵させるのですが、念のため飲む前に知っておいてください。
ウルグアイ
ウルグアイは、南アメリカ諸国の中でもあまり知名度が高くありません。南米で一番小さな国ですが、重要な牛肉市場があります。このあたりから南米がカウボーイの国らしくなり始めます。南アメリカから馬乗りというイメージが浮かばないかもしれませんが、南米大陸南部のいくつかの国には主要な牛肉市場があり、牛肉の消費量も多く、カウボーイ文化が根を下ろしています。これまでのところ、狂牛病はこの地域で発生しておらず、人々は狂牛病のニュースを知らされていないかも知れません。

ウルグアイ人は大の牛肉好きで、牛肉の網焼きパリリャダ ( parrillada ) は、チビート ( chivito ) と並ぶ国民的料理です。チビートは、大きなステーキサンドイッチで付け合せは何でも合います。ステーキが食べたいけれど狂牛病が心配なら、ここは安心してステーキを楽しめる国の一つでしょう。ウルグアイの気候は、理想的で、500kmにもわたる砂浜があります。プンタ ・ デル ・ エステは半島で最も人気のビーチリゾートのひとつです。半島は手のひらを開いたように海に向かって伸びています。プンタ ・ デル ・ エステには、あざらしのほか峡谷がある島々、未開発ですが安全なビーチ、そして港もあります。

ウルグアイは、インディオの影響をあまり受けておらず、南アメリカがよりヨーロッパ風になる境目のような場所です。人口の85から95パーセントは、スペイン人またはイタリア人を祖先にもちます。これはウルグアイの社会政策に影響を与えているようで、その社会主義傾倒から一人当たりの社会事業への出費がラテンアメリカの中では勿論、もしかしたら世界の中でも最も多いかもしれません。ウルグアイは、南アメリカのスカンジナビアに匹敵すると考えてください。
パラグアイ
パラグアイは南アメリカの陸に囲まれた国で、人口の95パーセントがスペイン人とグアラニーインディオを祖先とする民族構成で、人種的に最も統一性のある国です。グアラニー語もスペイン語も公用語です。グアラニー語は郊外や都会のどこでも耳にすることでしょう。グアラニーインディアンは、パラグアイの歴史や文化で圧倒的な支配力をもっています。

さて、パラグアイの音楽はかなり難解です。人口の大部分は今でもグアラニー語を話す一方、音楽の起源はヨーロッパにあります。ブラックミュージックやブラジル、アルゼンチンの影響は微塵もないか、あったとしてもほんのわずかです。ギターやハープが一般的で、またパラグアイの歌はたいていスローで哀愁をおびています。一方、ポルカやボトルダンスのような踊りは、大変陽気です。ボトルダンスは、頭の上につぼを乗せ回りながら踊ります。

パラグアイは政治的理由から観光客を締めしていたため、かつて南アメリカの空白地帯として知られていました。独裁者ストロエスネール将軍が35年にわたり権力を握り、拷問、殺人、不正選挙を行って国を支配していました。1989年失脚後に政権についた政府は、彼の最も抑圧的だった政策の多くを排除し、今ではもっと自由で開かれた国になりました。かつては、一部の政府の建物の写真撮影をしただけで、死刑に処されました。但し、観光目的の開発がなかったため、国の広範囲にわたってまだ豊かな自然が残っています。

パラグアイは西にグラン ・ チャコ大平原が広がり、エコロジストや自然研究家にとって貴重な体験や自然観察ができる場所となっています。街にはコロニアル建築が残り、昔の面影をとどめ、グアラニーの伝統はいまだに健在です。広大なチャコは多くの野生動物が生息する南アメリカの壮大な野生地帯のひとつです。

パラグアイ人のほとんどは、パラグアイ川の西側に住んでいますが、ここは雨が降ると蒸し暑くなります。また、この川はブラジルとアルゼンチンの国境を流れるパラナ川に通じ、パラグアイの西側には亜熱帯森林の小高い草原があります。一度は訪れたい美しい国です。
チリ
チリは南アメリカ西海岸に位置する、さやいんげんのように細長い国です。北部にアタカマ砂漠がありますが、これは世界で最も乾燥した砂漠です。また南下すると、氷河、フィヨルド、氷山やペンギンが見られます。チリはまさに自然の美しさとパワーを見せてくれます。間欠温泉、山や海岸、森林や火山があり、アドベンチャー三昧の数年が過ごせるほどです。きれいなビーチやアンデスの高地とともに、アドベンチャースポーツを楽しめる機会もあるため、たいていの旅行者はチリに行きます。ピアズ・ポール ・ リードの 「 生存者 アンデス山中の70日 」 を読んだことがある人は、チリのアンデス山脈の危険性について語ることができるにちがいありません。これは、彼のラグビーチームがウルグアイからチリへの帰途、飛行機がアンデス山脈にどのように不時着し、そのうちの幾人がどうやって生き残り帰国できたか、というストーリーです。心臓が弱い人向けの話ではありません。

このスペイン語圏の国は、南アメリカで最もヨーロッパ風のコミュニティーを形成していますが、アンデス山脈のふもとの丘や南部の平原には原住民の伝統が息づいています。チリの公用語はスペイン語ですが、ラパヌイ語(イースター島の言語)を含むその他言語も話されます。イースター島はチリ領で、暇とお金のある旅行者にとって必見の地です。この島は、私たちが環境について忘れ、資源を全て破壊している間、何が起きるのか教えてくれました。これはイースター島民がその昔犯した過ちで、島民のほとんどはそれにより亡くなりました。

チリはワインの生産で有名で、チリ産ワインは数年にわたり改良を重ねてきています。今日、チリのワインは優れた名声を得ています。チリを訪れるか否かにかかわらず、ぜひ一度お試しあれ。
アルゼンチン
アルゼンチンは南アメリカで第2の大きさを誇る国です。他の南米諸国のように、多彩な景色と常夏の北から凍てつく南まで、変化に富んだ気候の国です。もし1万ドル持っていて地球上の全大陸を見てみたいなら、ここが荒れた海を渡って南極大陸に向かう出発地点です。

ヨーロッパの影響は、アルゼンチンの芸術、文学、ライフスタイルに大変強く反映されている一方で、いまだに自国の独創的アイデンティティーも保っています。世界的に有名なホルヘルイス ・ ボルヘスのようなアルゼンチン作家たちは、この国を世界の舞台に押し上げるのを助けました。アルゼンチンはまた、タンゴやサッカー選手のマラドーナ、アルゼンチン人が話すスペイン語の特徴でもよく知られています。

アルゼンチン大衆文化で最も知名度が高いのはタンゴ-世界中のロマンチックな人々の想像力をとらえた踊り-でしょう。タンゴは、ここであえて紹介するまでもないでしょう。

スペイン語が公用語ですが、移民たちが自らのアイデンティティーの一部とし、母国語を保持した移民共同体があります。イタリア語は広範囲で理解されますが、これはこの国最大移民グループの影響の現れです。またケチュア・マチュピチュ、グアラニ、トバ、マタコの言語を含む、17の先住民言語があります。

肉がアルゼンチンの食生活の中心ですが、ここでいう肉は牛肉を意味します。ミックスグリルは、スペイン語でパリリャダ ( parrillada ) ですが、とてもポピュラーです。内臓や腸、乳房も含めた牛の各部分も食用に利用されます。牛肉好きではなくても心配いりません。ジャガイモから作られたパスタ、ニョッキのようなイタリア料理もあります。また、アルゼンチンのアイスクリームがおいしいのはイタリアの影響によります。

日本では、緑茶を一緒に頂くことは、単に飲み物を飲むこと以上の意味をもち、ひとつの儀式と理解することもできます。アルゼンチンで、パラグアイのお茶、マテ茶を一緒に飲むのは飲むということより儀式とみなされます。誰かにマテ茶を勧められたら、それは仲間への受け入れを示す特別な表現です。葉はヒイラギ科の植物で丹念に作り上げられます。人々は、このお茶を同じひょうたん型の器で回し飲みをして、分かち合います。ですから、アルゼンチンへ行ってマテ茶を出されたら、彼らに受け入れられたということがわかるでしょう。

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