人文 ・ 社会科学系の学術論文の翻訳について
現在私はアメリカの大学院で歴史学を研究しています。そのため、日本語で書かれた歴史資料を英語に翻訳する機会が多く、また日本人研究者の論文を英訳させていただいたこともあります。その経験を交えまして、ここでは人文 ・ 社会科学分野における学術論文の和英翻訳についてお話ししたいと思います。
人文 ・ 社会科学分野の学術翻訳で最も大切なことは、自分の専門とする特定の分野 —— 例えば、歴史学や人類学など —— の知識だけではなく、社会理論に関する全般的な知識を持っておくことではないか、と思います。というのも、現在の 人文 ・ 社会科学の理論的な土台は、ヘーゲルやマルクス、ウェーバーを始めとする欧米の社会理論であることが多いからです。この理論をある程度理解しておけば、日本人研究者がどのような意図で特定の用語や概念を使用しているのかがよくわかり、これらを英訳するとき大いに役に立ちます。
一つ例を挙げて考えてみましょう。英語にナショナリズム ( nationalism ) という言葉があります。簡単に言えば、自国 ・ 自民族が最も優れている、という思想です。日本の歴史学や社会学ではナショナリズムの研究がとても盛んです。ところが、日本語にはこのナショナリズムという概念にぴったり対応する言葉がありません。ナショナリズムという言葉をカタカナでそのまま使う研究者ももちろんいますが、研究者によって、民族主義、国家主義、国民主義、と日本語訳は様々です。ナショナリズムという英語の言葉がこれら全てを含む包括的な概念であるのに対して、日本語の場合、ナショナリズムを構成する要素の中で何に重点を置いているかによって、日本語訳が変わってくるのです。例えば、欧米による半植民地化に対抗して 「 日本人 」 としての意識が高まった幕末 ・ 明治初期の文脈では 「 民族主義 」、1930年代のアジア諸国に対する侵略期には 「 国家主義 」、という具合です。
しかし、ここで社会理論の知識があれば、民族主義、国家主義、国民主義の全てが、実は英語のナショナリズムという概念に対応していることがわかります。社会理論では、近代になると 「 国家 」 が地域の共同体に取って代わって新たな政治と経済の基礎的単位となり、人々が藩や領邦という枠を超えて 「 日本人 」 や 「 ドイツ人 」という 「 国民 」 としての自覚を育み始めた、というのが一般的な議論なのです。このような理論的なバックグラウンドがあれば、民族主義、国家主義、国民主義という異なる言葉を見ても、nationalismという英訳を迷わず与えることができ、かつ日本人研究者の選択した用語をより大きなコンテクストで考えることが可能になるわけです。
もちろん、これは一例にすぎません。欧米の社会理論から生まれた用語や概念は他にもたくさん例があります。自分の分野の専門知識と理論的な基礎、これら二つがそろって初めて人文 ・ 社会科学系の学術論文を適切に翻訳することができるのです。
最後になりますが、理論的な基礎がしっかりあれば、たとえ自分の専門外の分野で翻訳の依頼があってもそれほど困ることはありません。社会理論の知識をフルに活用し、柔軟に対応することができるはずです。
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Spell Check
You would be surprised how many people don't. Use your spell checker, but remember that it cannot find all worse. Some worse are actually words, but they are still spelling mistakes. Did you catch that mistake?
The following humorous poem from Wikipedia illustrates that beautifully.
Eye halve a spelling chequer,
It came with my pea sea,
It plainly marques four my revue
Miss steaks eye kin knot sea.
Eye strike a key and type a word
And weight four it two say
Weather eye am wrong oar write
It shows me strait a weigh.
As soon as a mist ache is maid
It nose bee fore two long
And eye can put the error rite
Its rarely ever wrong.
Eye have run this poem threw it
I'm shore your pleased two no
Its letter perfect in its weigh,
My chequer tolled me sew.
You can also find another poem here.
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