科学論文の英語翻訳者が理想とする「 究極 」の医学翻訳とは
科学研究論文を英語で執筆し国際的なジャーナルに投稿することは、医療 ・ 医薬系の研究者にとって絶対に避けて通れない重要な仕事のひとつである。ところが、日本人は一般的に英語が“ 苦手 ”であり、これはたとえ非常に高い水準の教育をクリアしてきた医者や医学研究者たちにとっても例外ではない。研究内容がいかに優れたものであっても、書かれた英語のレベルが低ければその論文は不当な扱いを受けてしまうということも珍しくない。そこで登場するのが英文校正や英語翻訳などのいわゆる医薬、医学翻訳サービスであるが、近年その翻訳の元となる日本語で書かれた論文や原稿そのものの質が低下している傾向にあり英語翻訳者たちを悩ませている。
ところで、なぜこのような元原稿の質の低下が起こってしまうのであろうか。そもそも科学者にとって論文を執筆・発表するという作業は、それまで長時間を費やしてきた「 研究 」に形を与え世に送り出すための非常に重要なステップの1つである。ところがその大切な部分である論文作成を他人に任さざる( 業者に委託せざる )を得ないケースも多々見受けられる。おそらく(1) 英語論文の作成に時間を割いていられないくらい忙しい著名な先生方、(2)論理的な日本語論文は書けるがどうしても英語では無理だと思い込んでしまっている研究者(決して日本人科学者の英語レベルは悪くないと思うのだが)、あるいは(3)文章そのものを書くことが苦手な方、のいずれかであると思われる。ここで断っておくが、「 英語力 ・ 文章力が欠けている = 研究者として劣っている 」というわけでは一切ない。人間向き不向きがあり、まさに英語翻訳者の出番である。私がここで述べたいのは、2、3のような文章を書くことそのものが苦手の方に医薬、医学翻訳に適した論文や原稿、言い換えれば英語に翻訳されても同等の質を保ちうる論文や原稿を求めるには限界があるということである。また、1のような先生方の場合「 優れた日本語論文を作成すること 」自体にあまり時間を割いていられない現状などを考えても、元原稿の完成度が低くなりがちであることは納得できる。いずれにせよ科学論文の英語翻訳において、元原稿の質の低下と呼ばれる現象はある程度仕方のないことなのかもしれない。
一方、科学論文を最終的に英文にて作成するにあたり、果たして本当に日本語で書かれた元論文や元原稿の作成が必要なのであろうか。私はそうは思わない。英語翻訳前の日本語による元論文をあえて“ 論文 ”という形式にする必要がないのではないか、と考える。よく指摘されるように英語は非常に論理的な言語であり、曖昧な部分の多い日本語よりも科学論文の作成には適していると言える。そのような言語特性の観点からも、「 研究 → 日本語論文作成 → 英語翻訳 」というこれまで当たり前だった過程をあえて踏まず「 研究 → 理解 → 英語論文作成 」という直接的な経路を辿った方がより効率的なのではないだろうか。つまり、後に来る英語翻訳のためにわざわざ日本語を用いて論文や原稿を作成する、という作業を省いてしまうのである。現実的かどうかは別として、例えば論文作成依頼者が各段落 ・ 各文章のポイントを個条書きのような形で準備し( あるいは口頭で伝える機会を持ち )、それをサイエンスのバックグラウンドを持った英語翻訳者が図表も含めて「 理解 」した上で英語論文という形に仕上げていく、といった形態はどうだろうか。こうすることで論文執筆者は、英語翻訳のためにその元原稿を完成させなくてはならないという煩わしさから多少なりとも解放されるのではないか。これこそ科学論文の究極の英語翻訳( 研究内容および研究者の考え → 英語翻訳 )と考えられる。
しかしこのような方法は飽くまでも理想論に過ぎず、なかなか実践の場においては不可能な部分も多い。いずれにせよ、両者( 論文執筆者と英語翻訳者 )の余分な負担を軽減し、より完成度の高い医薬、医学翻訳を実現するために英語翻訳を依頼する研究者の方々にぜひ意識して頂きたいことがある。まずは、医薬、医学翻訳の担当者が( 論じられている話題 ・ 研究対象の専門家ではないものの )少なくともその分野における一人のサイエンティストである、という事実を受け入れて頂くこと。そして、元原稿をなんとか“ 原稿 ”という形に仕上げることに貴重な時間を費やすのではなく、英語翻訳者にその研究内容を理解させることを念頭において頂くこと、である。例えば、論文内に登場する図表も同時に提出する、どうしても表現しづらい部分は“ 通常の言葉遣い ”で良いので補足のメモ等を添える、などの工夫をして頂けるだけで非常にありがたい。医薬、医学翻訳の究極のスタイルに少しでも近づけるかもしれない。
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