イタリア語翻訳 ( 日本語 ⇔ イタリア語 )、ネイティブチェック、英伊、伊英、和伊 ( 伊和 ) 翻訳


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イタリア語翻訳 - 「 耳 」 を駆使した翻訳作業

試着室
By Design Conversation (CC)


イタリア語の学習を始めた理由は、もともとイタリア旅行が好きで 「 旅行中にイタリア語で会話したいから 」 という単純な動機だった。それが高じて今ではイタリアに在住し、現地で仕事をしているのだから自分でも驚きである。

語学習得に必要なのは根気、努力、そして「耳」だと思う。コツコツ覚えると同時に、耳からネイティブの発音、表現を聞き取ってこそ上達するものである。翻訳という仕事はなによりもこの根気が必要な仕事だと思われがちである。実際、翻訳とは地味な仕事であるし、一人で黙々と作業していると孤独な仕事だと感じることもある。好きでなければできない仕事だろう。そしてイタリア語翻訳の場合には、文章の世界の仕事ではあっても、根気だけでなく「耳」も使う必要があると実感している。

留学生時代によく言われたことが「文法が完璧でもダメ。イタリア語特有のイントネーションが自然に出てこそイタリア語を習得した証拠」ということだった。確かにイタリア語のアクセント、イントネーションは明瞭であり、平坦な日本語に比べれば強烈とも言える。イタリア語を知らない日本人が彼らの会話を聞くと 「 喧嘩をしているのか」 と思えるほどオーバーにわめきたてているように聞こえるのは、このイントネーションのせいだと思う。また、日本人には歌っているように聞こえ、さすがカンツォーネの国だと妙に納得してしまうかもしれない。

このイタリア語を翻訳対象言語とする場合、完璧に文法に従ったとしても、時として翻訳文としては何かおかしいと思えることがある。訳文を声に出して読んでみると明らかなのだが、どうもしっくりこないのである。何か耳に心地よくない、つまり文章の途中でどこかつまずく感じがし、良い文章とは思えないことがある。極端に言えばイタリア語ではないようにすら思えるのだ。イタリア語翻訳に限らず、日本語から外国語に翻訳する場合には、ネイティブの表現を重視するということは重要ポイントであるが、イタリア語翻訳の場合は特にイントネーション、リズムに注意する必要がある。耳に心地よい翻訳文に達するには、ネイティブではない限り、かなりの時間と経験が必要になるのだが、現地でイタリア語に囲まれて生活していると、ネイティブには到底及ばないが、幸いにも 「 耳 」 は発達してくるようである。

私のイタリア語翻訳の経験の中で一番 「 耳 」 を使ったのが短歌、俳句のイタリア語翻訳である。限られた文字数に込められた日本人ならではの情緒をイタリア語で表現するだけでも大変な作業であったが、イントネーションやリズムも美しいイタリア語に翻訳するには、正直とても苦労した。翻訳文が長くなっては短歌、俳句の本質である簡潔さを失い、ただの説明文になってしまう。いかに簡潔で、そして美しいリズムのイタリア語に仕上げるか、それは声に出して読みながらの翻訳作業だった。イントネーションやリズムといった音に関する要素を考慮し、完成した翻訳文を何度も音読する。こうした経験はイタリア語特有のイントネーションとリズムが翻訳においていかに重要であるか、同時にいかに難しいかを再認識するよい機会となった。

もちろん社外文書などの書面では、内容の伝達が第一であるから、ここまでこだわる必要はないかもしれない。しかし、イタリア語の翻訳者として仕事をするからには、やはり音の域にまで達したいものである。

留学中、お世話になったホームステイ先の家族が 「 本当のイタリア語はリズムが命。イントネーションがおかしいと聞き取りにくいし、何を言っているのかよくわからないのよ 」 と教えてくれたことが、今となってはイタリア語翻訳の教訓となっている。



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イタリア語一口メモ  

サッカーのことをイタリア語で calcio ( カルチョ ) といいますが、calcio とはもともと 「 蹴ること 」 を意味します。イタリア語の言い回しで 「 ロバの calcio を受ける 」 と表現することがありますが、これを日本語に翻訳するときは「飼い犬に手をかまれる」となります。また calcio にはまったく別の意味もあり、「 カルシウム 」 のことを指します。カルシウムで骨を強化して、キック力をつけようということでしょうか。





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