イタリア語翻訳 ( 日本語 ⇔ イタリア語 )、添削、和伊 ( 日伊 ) 翻訳、伊和 ( 伊日 ) 翻訳


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イタリア語翻訳 : 音楽分野の妙味

3色の壁
By Pilar (CC)


イタリア語翻訳をしていておもしろく感じる分野が音楽である。世界史においてイタリアの音楽がいかに貢献したか、過去に音楽分野でイタリア語から日本語への翻訳 ( 伊和翻訳 ) に携わった先人は何を考えたことだろう。

まず楽器について考えてみたい。明治になったとき、先人は多くの欧州文化を日本語化することに努めた。音楽も然りであったろう。だがイタリア語翻訳に際しては、あえて伊和翻訳することを躊躇ったに違いない。それを示すのがイタリア語翻訳と言いつつ、イタリア語をそのまま日本語として使うようになった多くの楽器である。

ピアノ ( イタリア語では piano または pianoforte で、「 弱音の 」 「 強弱音の 」が原義 )、ハーモニカ ( armonica 「 調和 」)、クラリネット ( clarinetto 「 澄んだ高音の 」が原義 )、ファゴット ( fagotto 「 大きな包み 」の意 )、など日本語をそのまま使ってもイタリア人には通じるイタリア語翻訳となる。唯一の例外はピッコロ ( ottavino ) ぐらいで、これは 「 小さな ( フルート )」 の形容詞がそのまま仏語を通じて英語や日本語となったようだ。

速度や強弱記号などはイタリア語のオンパレードだ。「 快活に 」は allegro、「 歩く速度で 」 は andante、「 ゆったりと 」 は largo、などなどこれらを覚えるだけでイタリア語の学習に繋がる。イタリア語翻訳の際に伊和に訳すときに、アレグロだのアンダンテだのラルゴだの、これで本当にイタリア語翻訳作業をしているのかと心配になるほどだ。

またアカペラといえば伴奏無しで合唱することだと思っている人も多いだろうが、これも a cappella というイタリア語で、礼拝堂で聖歌隊が合唱することを示す。イタリアでは聖なる歌が、日本ではカラオケで熱唱されることになる。これなどは逆に 「 アカペラで 」 とイタリア語翻訳してしまうと誤解を生みそうだから、「 無伴奏で 」 と訳す必要があろう。

このように日本人が知らない間にイタリア語に親しんでいるのが音楽分野だ。こうした分野ではイタリア語翻訳では意識して原語そのままで伊和翻訳することになる。アカペラは少し誤解があるものの、日本人になじみのあるイタリア語が増えればイタリア語翻訳者はずいぶんと楽になる。あえてイタリア語から日本語へ無理やり造語する必要もなくなるからだ。

先人はイタリア語の音の響きを大切にしようとして、イタリア語翻訳を考えたのだろうか。もしそうだとすると音楽に造詣のある方々がイタリア語翻訳者に数多くいたに違いない。

では逆にイタリア人にとって美しいと感じる日本語の分野は何があるだろうか。イタリア語翻訳に携わっている身としては、和伊翻訳の場で、次々に日本語をそのままイタリア語として使えるような分野が出現することを願ってやまない。


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イタリア語一口メモ  

スイスほどではありませんが、北イタリアにはアルプスが近い関係から多くの湖があります。中でもマッジョーレ湖、コモ湖、ガルダ湖などが有名です。このうちコモ湖にはハリウッドの有名俳優やイタリアで活躍するサッカーのスタープレーヤーが別荘を構えたり、映画の撮影の舞台になったり、高級ホテルが立ち並んだりするなど、夏のハイクラスの避暑地として有名になっています。





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