イタリア語翻訳 ( 日本語 ⇔ イタリア語 )、ネイティブチェック、英伊、伊英、和伊 ( 伊和 ) 翻訳


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イタリア語翻訳 : インターネットの有用性

カーニバル
By Simone (CC)


和伊 ・ 伊和の各分野の専門辞書の欠如を日々、身にしみて感じながら翻訳作業に携わっている方々も多いことと思う。イタリア語翻訳者としての活動を始めて早15年が経ったが、イタリア語翻訳を始めた当初は、少々専門的な分野の翻訳となると手元の和伊 ・ 伊和辞書だけでは全く用が足りず、わざわざローマの日本文化会館に出かけていたものだ。もっとも当時は現在のようにネット環境も充実しておらず、翻訳文も日本から持っていったワープロで入力…という時代だった。

それが現在では、状況が全く一変している。もちろん「いい意味で」だ。翻訳の依頼も納品も大概はEメールで間に合う。一昔前なら不可能だと思われた分野の伊和翻訳も、根気と粘りがあればなんとかこなせるようになった。

その一例としてイタリア語から日本語への医療翻訳が挙げられる。たまに依頼の来る医療関係の翻訳に際しては、インターネットは欠かせないツールである。和伊 ・ 伊和翻訳のための各種専門辞書が皆無と言える現状では、一般の伊和翻訳に際しても伊和・ 伊英 ・ 英和の各辞書を駆使して苦労しているのがイタリア語日本語翻訳に携わる者の常である。かつては紙の媒体でしか利用できなかったそれらの辞書をオンラインで利用できるのが今日の利点であるが、それだけではわからない専門用語も存在する。そんな時に必要なのは、まず翻訳したいイタリア語の英訳を見つけることだ。専門用語という観点からは、やはり英和 ・ 和英辞書が最も充実していることは否めないため、医療分野に関してもまず英語で何と言うかがわかると、日本語への翻訳がスムーズにできることになる。

具体例を挙げると、私が最近、伊和翻訳を請け負った文章は 「 stelo femorale 」 についてのものだった。もちろん 「 stelo 」 だけを伊和辞書で引くと、「 茎 」、「 心棒、軸、スタンド 」 等としか出てこない。「 femorale 」は「 大腿部の 」という意味なのだが、では「 stelo femorale 」とは何のことだろう…ということになる。そこでインターネットで検索してみることになる訳だ。検索の項に翻訳すべきイタリア語のみを入力した場合、イタリア語のサイトしか出てこないが、英訳がわかっている単語があればその英訳もあわせて入力する。「 stelo femorale 」に加え、「 大腿部の 」の英訳である「 femoral 」も合わせて入力してやる。すると、ヒットしたページの下に記載されている2、3行の概略の箇所に、イタリア語に該当する英語 「 femoral stem 」 が出てくる。医療機器に関しては、特に商品説明書等がイタリア語と英語の併記でアップされている場合が多いので、容易に該当用語の英訳が見つかる。英訳が見つかりさえすれば、後は簡単である。確認のために、再度、日本語の検索サイト上で英訳と日本語訳を入力し、この分野で一般に使用されている言葉かどうかを確かめる。 

この方法で大抵の専門用語はクリアできるが、それでも見つからない単語もたまにある。例えば 「 apirogenicità 」。もちろん手持ちの伊和辞書には出ていない。イタリア語・英語のオンライン辞書で探しても、この単語がそのまま載っていないのが普通である。そういう時は想像力を働かせることが必要となる。「 apirogenicità 」の最初の文字「 a 」は「 ateo 」や「 acattolico 」等の場合と同じく「 否定 ・ 欠如 」を表す接頭辞ではないかと。そこで「 pirogenicità 」を探してみる。しかし「 pirogenicità 」のままでは見つからない。ではどうするか。 名詞のままで見つからない場合は、形容詞を探してみる。こういう時は紙媒体の方が見やすい。手元の伊和辞書を引いてみると「 pirogeno ( 熱を生じる )」という単語がある。再び、イタリア語・英語のオンライン辞書を利用すると、その対訳である「 pyrogenic 」 という単語が見つかる。次に英語でも同じく 「 否定 ・ 欠如 」 を表す接頭辞である「a」を付けて英語・日本語のオンライン辞書で検索してみると、「 apyrogenicity ( 無発熱原性 )」という意味であることがわかる。再度、日本語の検索サイトで、この用語が一般的に使用されているかどうかを確認するという具合である。

医療翻訳の依頼は数としてはそう多くないが、特に正確な翻訳が不可欠とされるだけに、インターネットの有用性は高い。自分が専門として学んだ分野すら、大学を卒業してからはかなり知識もまばらになっているにもかかわらず、全く門外漢だった医療分野の翻訳を引き受けることができるのも、今日のネット環境のおかげである。  



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イタリア語一口メモ  

イタリアの都市では日本ほど地下鉄が発達していません。首都のローマでも東西と南北に二本のラインが開発している程度です。これは地面をするとすぐに遺跡にぶつかってしまうことが原因です。地下鉄とまでは行かずとも、地下室の改修をしようと壁を掘っていたら、何百年も昔の壁画が発見されるニュースがざらにあるほどです。





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