イタリア語翻訳 ( 日本語 ⇔ イタリア語 )、ネイティブチェック、英伊、伊英、和伊 ( 伊和 ) 翻訳


トップページ | イタリア語圏の情報 | イタリア語翻訳に関するエッセイ | 直前のページに戻る

イタリア語翻訳 : 文化を理解する必要性

パスタ
By Alpha (CC)


翻訳は大きく分けると二つに分かれる。一つは、元の文章に忠実な訳、すなわち直訳と、もう一つは意訳である。意訳とは意を解して訳すということであり、作者がどのような意図のもとその文章を作成したかを探ることである。たとえば、役者が、台本を読み、登場人物の心理を理解し演じるのと同じように、翻訳者もまず、作者がどのようなことを伝えたくて書いたのかを深く理解したうえでそれを他言語で表現していくようにである。  

イタリア語翻訳には、この二つ目の意訳のほうがとても大切である。なぜならば、文章に忠実に訳しすぎると、イタリア語と日本語とで言語の文章構成と構造がまったく異なるので、たとえば日本語をイタリア語に翻訳した場合、日本語の細かいニュアンスが伝わりづらかったり、また、イタリア語を日本語に翻訳した場合でも自然でわかりやすい日本語の文章にはなりづらかったりするからだ。

また、言葉は文化であり歴史の流れの中で育っていくものであるが、歴史、風土、環境、社会の仕組みもまったく異なるイタリアと日本の言葉を翻訳するには、両国の文化を把握することは欠かすことが出来ないどころか、イタリア語翻訳においてはこの要素がかなりをしめるといっても過言ではない。  

たとえば、イタリア語で翻訳のことを ”traduzione” というが、英語の’’translation’’と同様に、その語源は 「 何かをある場所からある場所へ移すこと 」 であり、そこから「 作品をある言語から他の言語へ移させること」の意味が生じたのである。漢字だと、翻は「裏表をいれかえる 」 ことなので 「 表現を裏返しにして意味を通じさせること 」 となるだろう。ここでも、翻訳を ”言葉を移動させること” と考えるイタリア式と ”裏返しにすること” と考える日本式の違いが現れている。  

この違いをより理解するためにことわざを例にとってみたい。ことわざは経験や知識から生まれ、古くから人々に言い習わされた教訓、物事の道理を形よく言い切ったことばである。つまりその文化に属する人々の考え方を集約したものであり、その文化を体現しているといってもよい。イタリアにもやはり多くのことわざがある。その中でも、日本のことわざにはほとんどなく、イタリアのことわざには非常に多くあるのが、 「 愛 」 についてだ。たとえば、
  • 「 愛の悩みは苦にならない 」 ( Chi soffre per amor non sente pene )
  • 「 戦争と恋愛には法則はない 」 ( In guerra e in amore non esistono regole )
  • 「 真実の愛は無垢であり、不実の愛はつつしみを知らない 」 (L’amorevero è cadore, il falso è senza pudore )
  • 「 恋する心と赤鼻はかくせない 」 ( L’amore e il naso rosso non si possono nascondere )
  • 「 独身者のダイエットは、パンとチーズとキッス 」 ( La dieta dello scapolo: pane, formaggio e baci! ) などなど。
そのほかにも同じことを意味していても表現方法がまったく違うものもある。たとえば、「 笑うかどには福来る 」という日本のことわざは、イタリア式になると、
  • 「 陽気な人こそ神の助けあり 」 ( Gente allegra, Dio aiuta )
  • 「 幸せは明るい家族の訪問客 」 ( La felicità è ospite della famiglia serena )
  • 「 笑わない者は厄介ごとをもたらす 」 ( Chi non sorride mai, può darti solo guai )
と同じことを意味していてもまったく違った表現になっている。

イタリア語翻訳においては、イタリアと日本の両国が奥深い伝統と文化を持っているからこそ、単なる言葉の知識に留まらず、文化面にわたる幅広い知識が必要になるのではないだろうか。



エクスコムシステム ランゲージ サービス

イタリア語翻訳、イタリア語文書校正などのお問い合わせ先 : honyaku@excom-system.com

サンフランシスコ市発行 営業ライセンス番号:388028 001 07

( お支払いは日本国内の銀行口座へのお振込みを御利用いただけます。)

ELSは、翻訳 ( 和英翻訳、英和翻訳、多言語翻訳 )、英文校正 ( 英文添削 編集 リライト 校閲 プルーフリード ネイティブチェック プルーフリーディング )、ウェブデザイン、ネットスクールの英文ライティング指導 ( 自由英作文トレーニング 作成 書き方 指導 和英翻訳講座 対策講座 添削のオンライン通信講座、英文添削講座、英語構文対策講座、ビジネス英作文講座、英語通信講座、英語学習 ) 等の総合サービスをおこなっています。

英語 ( 和英翻訳、英和翻訳 ) の他にも 、世界の主要言語であるイタリア語をはじめ、フランス語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、ポルトガル語、オランダ語、ギリシャ語、スウェーデン語、ノルウェー語、デンマーク語、フィンランド語など多言語の翻訳と校正に対応。

ELS では、自動車、機械、電気、電子、半導体、通信 ( ソフト、ハード ) から医学、薬学、バイオ、化学、環境、土木、建設、そしてさらには特許、法律、契約、行政、政治、経済、金融、マーケティング、国際ビジネス、メディア、観光、歴史、文学に至るまで、それぞれの分野で専門知識を持った翻訳者、校正者を確保しています。イタリア語翻訳を通じて、著しい発展を遂げるイタリアとの架け橋になることができれば、私どもにとって望外の喜びです。各種文書の作成に関する日本 ・ イタリア間の習慣の違いにまで踏み込んで、きめの細かい翻訳をお届けします。

またイタリア語論文翻訳もELSにお任せください。イタリア語による各種論文のグローバル発信が求められる現状では、いかに優れた論文でも、翻訳者の知識、技量は必須です。ELSでは、医療論文 ( 医学論文 )、小児科論文、看護論文、卒業論文、法律論文、観光論文、科学論文を始め、環境、半導体、自動車の技術 ・ 研究論文、経済、政治、歴史、社会学、文学、ビジネス等多岐にわたる学術論文において、各分野での専門知識を持った翻訳者やネイティブが翻訳、校正を担当いたします。ELSではお客様のご希望にそったイタリア語論文に仕上げ、またイタリア語論文の書き方についても専門家がアドバイスいたします。
また、日本文化に精通した日本在住のネイティブとのコラボレーションによりリーズナブルな料金で高品質なサービスの提供が可能になります。



イタリア語一口メモ  

イタリア語翻訳の際、人名には注意が必要です。例えば英国の皇太子はチャールズですが、イタリア語では彼のことを Carlo ( カルロ ) と呼んでいます。チャールズという名前をイタリア風に変えて呼び習わしているのです。カルロというイタリア人の名前も実際にありますが、英国皇太子をカルロと翻訳してはたいへんな間違いとなってしまいます。





エクスコムシステム ランゲージ サービス(ELS) Copyright 2007-2009無断転載禁止。