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ネイティブスピーカーから学んだ外国語の書き方
17年の翻訳経験から言えること

翻訳の仕事に就くチャンスが到来

ストップ!
By Tim Ereneta (CC)
私の場合、それはある日突然やってきました。大学卒業間近のある日、なかなか理想の職種に出会えない毎日を過ごしていた私は、ある求人誌に翻訳会社の募集広告を目にしました。 「 翻訳会社 」 があるということも知りませんでした。翻訳は、作家と同じように、独立した翻訳家がやるものだろうと考えていたのです。 「 これだ! 」 という運命的な出会いを感じた私は、早速電話をして面接に向かい、入社することができたのです。そして外国語という、予想もしない大きな海に向けて、私のキャリアがスタートしたのでした。

ある英国人翻訳者R氏との出会い

入社してから1ヶ月ほどは、研修として、来る日も来る日も、ひたすら社内の英国人翻訳者R氏が訳したマニュアルを、原稿と照らし合わせて精読する作業を行いました。この作業により、学校で学んだ英語と、技術英語との違いが日に日に明らかとなっていきました 。日本語と英語とを対応させて疑問点があれば、すべてR氏に質問し、彼からいただいた助言は、すべて「メモ」として記録することにしました。私が持った疑問点は、ほとんどが辞書では扱われていない表現に関するものでした。彼が訳す文章には、日本語の感覚では到底発想できない、まさにネイティブの 「 感覚 」 というべきものが溢れていました。
ある日、彼から心に残るアドバイスをいただきました。私が 「 辞書にはこう書いてあるから、私ならこう訳すけど… 」 と、彼に疑問をぶつけると、彼は 「 決して辞書を信じちゃいけないよ。ネイティブの感覚では、こういう言い回しが自然だよ 」 と、私にアドバイスしてくれました。当時、大学を卒業したばかりの私には、衝撃的な言葉でした。日本人である私にとって、自然な英文を書くために学ばなければならないことは、ネイティブの 「 感覚 」、そして 「 心 」 であるということを知ったのです。この翻訳会社に勤務させていただいた3年間、私は彼からいただいたアドバイスや英文添削を、すべてA5の普通紙にメモとして記録する作業を続け、その量は、いつの間にか電話帳1冊分以上の厚さにまで増えたのでした。今でも宝物として大切に保管してあります。いつか書籍などという形で、世に発表できる日が来ればいいなと考えています。そしてR氏との出会いが、それ以降の私の翻訳者としてのキャリアを決定付けたと言っても過言ではないと思っています。

外国語会話学校のおトクな使い方

カリフォルニア
By Ludovic
Bertron (CC)
翻訳する技能を高める、あるいは外国語を書く表現力を高める目的で、翻訳者養成学校へ通ったことがあります。率直な感想なのですが、生徒さんが多くて、なかなか自分が発言する機会が与えられず、必ずしも時間が有効に使えているという印象がありませんでした。それから英文和訳の授業の場合ですが、英語というよりは、日本語の表現力を養う授業という感じなので、わざわざ学校へ行かなくてもよいのではと感じてしまい、半年ほどでやめてしまいました。
5年ほど前に、私はある格安の外国語会話学校へ行く機会に恵まれました。私の業務では、英語のほかにスペイン語も扱うので、スペイン語の表現力を養おうというのが目的でした。マンツーマン形式の1時間の授業で、週一回のペース。翻訳者としての私にとって有難いことに、スペイン人の先生T氏は、毎週あるテーマを出し、次の授業までに、私がそのテーマに関する作文を書いて、提出するという形式の授業を提案してくれました。そして授業では、T氏が私の作文を添削しながら、ディスカッションするというものです。T氏も言っておられました。 「 辞書は完全なものではないから、過信しないようにしなさい 」 と。その会話学校へは3年以上通いました。受講費用の数十倍の成果を得ることができたと考えています。先生の方針にもよると思いますが、格安の会話学校でも、やり方によっては翻訳学校以上のものが得られると思います。

今やっていること

今日ではインターネットという道具が普及して、様々な社会問題が発生しているとはいえ、翻訳を生業とする人たちにとっては、とても良い環境になりつつあるのではと思います。外国語の表現力を高めるために、私が今やっていることといえば、ネイティブたちとのメール交換です。毎回、日本の社会問題など、やや内容の濃いテーマを決めて、エッセイ、小論文という形で書いてします。辞書を最大限に生かしつつ、同時にこれまでに培った語学の知識をフル活用して、毎回、読み手にとって楽しく読みやすい内容の文章になるように工夫しています。相手の方は、英国人やスペイン人なのですが、有難いことに、毎回丁寧に添削を加えていただいています。添削を受ける度に、ネイティブの感覚というものを教えられ感動の連続なのですが、同時に「辞書に頼ってはいけない」という鉄則を再認識させられます。
そして、私が海外へ旅行するときの必需品があります。それは新品の手帳です。旅先では、タクシーの運転手さんや、現地の友達など、外国語でコミュニケーションする機会に豊富に恵まれます。こうした機会においても、ネイティブ独特の表現を耳にします。そして辞書には書かれていても、もう使われていない表現を指摘されるときもあります。10日間も滞在すると、手帳はメモで一杯になります。言葉を生業とする者の性(さが)なのかもしれませんが言葉を探求しながら外国の地を歩いてみれば、旅の醍醐味がより増すのではないでしょうか。そして日々の翻訳活動の向上にもつながるのではないでしょうか。


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