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ポルトガル語について

陶器
By Madalena
Pestana (CC)

ポルトガル語と聞けば、もちろんのことポルトガル語本国の言語であると想像がつくし、それは極めて正しい判断である。しかし実際にそれが話されている地域全体に目を向けると、ポルトガル本国の人口が1千万人足らずであるのに対して、合計で2億2千万人近い人々が使用している言葉であり、世界でも有数の言語の一つであることがわかる。

第一公用語として使っている国は、ポルトガルのほかに、ブラジル、アンゴラ、サントメプリンシペ、モザンビークが挙げられ、このほかにも公用語としてカボヴェルデ、ギニアビサウ、赤道ギニアで使用されている。中でも重要な位置を占めるのがブラジルで、1億8千万人がポルトガル語を使っていることが、世界の主要言語の一つにならしめるのに大きく貢献している。特に諸大陸に渡って使用されていることが特筆される。

ポルトガル語はラテン語を始祖とするロマンス語系の言語であり、スペイン語やフランス語、イタリア語やルーマニア語などと共にインド・ヨーロッパ語族に属している。これらから数々の方言が派生しているわけだが、ポルトガル語の場合、本国内だけでも十ほどに区分できるとされるほか、ブラジルのポルトガル語との差は明らかである。これらは歴史上の問題のほか、隣接する地域で話されている言語の影響なども無視できない。

ポルトガル語誕生の歴史としては、イベリア半島北西部のガリシア地方が発祥と考えられており、紀元前3世紀の原ラテン語から派生した言語が元になっている。この地域性は現在にも影響を残しており、同地域はスペインの支配化となっているが、スペイン語の一方言とされるガリシア語は、スペイン語よりもむしろポルトガル語に近似している。
花
By mauroguanandi (CC)
その後ゲルマン人やスラヴ人の侵入を経て、ローマ帝国が滅んだ後では、イスラム勢力がイベリア半島を席巻した。しかしながら、1143年に独立を果たすと、古ポルトガル語と呼ばれる言語が12世紀から流通し、1290年にディニスによってポルトガル語として公的に使用されるようになる。この後、14世紀から16世紀にかけての大航海時代になって、アジアやアフリカ、アメリカ大陸などへの航路開拓に伴い、植民地政策に則ってポルトガル語も現地にて使用されるようになった。 
 日本へは種子島への漂着により、1543年に鉄砲が伝来されたことは有名な史実である。実際、日本人が最初にコンタクトを取った欧州言語がポルトガル語であると考えられる。当初はキリスト教の宣教に伴う言語が日本語の中に入っていき、キリシタン(cristãoキリスト教徒)、バテレン(padre神父)、デウス(Deus神)、オラショ(oração祈り)、クルス(cruz十字架)、イルマン(irmãシスター)などが使われるようになった。

鳥
By Wolfgang Staudt (CC)
また、それに平行して盛んとなった南蛮貿易により、パン(pão)、ボタン(botão)、襦袢(jubão)、タバコ(tabaco)などの日用品も日本語化していった。こうした流れを受け、布教活動の中心を担ったイエズス会士らの手によって、はやばやと1603年には初のポルトガル語辞典が刊行されている。

ポルトガルのアジアにおける植民地は、最後に残ったマカオを失うなど、20世紀になってすべて消滅したが、インドやスリランカ、マレーシア、インドネシアなどにおいてポルトガル語はそれぞれの地域で細々ながらも生き残り、日本語のほかにもインドネシア語やマレー語の中にポルトガル語語源の言葉が今も使われるに至っている。




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