イタリア語の文字と発音、イタリア語翻訳 ( 日本語 ⇔ イタリア語 )、添削、和伊 ( 伊和 ) 、伊英訳、英伊訳


トップページイタリア語圏の情報イタリア語文化における読み物直前のページに戻る

イタリア語の文字と発音

丘
By Luigi Torreggiani (CC)


イタリア語の発音は極めて日本語と似ており、イントネーションの問題をひとまず忘れるとすると、日本人がイタリア語を概ねローマ字通り発音してもだいたい通じます。例外的に発音が異なるつづりがありますが、そのつづりで書かれた文字は必ず一定の規則どおりの発音となりますから、それさえ覚えてしまえば日本人がイタリア語を発音することにはほとんど困難はありません。

言語的に近いフランス語と異なり、イタリア語は基本的に口を大きく開く開口音が多いため、日本人にとっては聞き取りやすいという利点もあります。また同じく日本語と似ているスペイン語の音と比べても、撥音便や長音が多いことからも聴き易い言語と言えるでしょう。現在非常に多くの語学留学生が日本からイタリアにやって来ており、日本人に人気のある学校によってはクラスの四分の一が日本人で占められていることすらあるようです。

文字はアルファベットを用い、これは日本人には英語でなじみのあるものと基本的にまったく同じで26文字となります。ただしKとJとXとYは元々イタリア語には無い文字であり、外国人に由来する人名や地名、一部地域の方言を記述するとき、一般外来語を記載するときに使われます。またWも英語と同じく「ダブルのU」という意味ですから本来一文字ではなく、これもやはり外来語に使用されます。つまり元来の純粋なイタリア語としてはアルファベット21文字によって表記されると考えることもできます。

また発音においてはHはいかなるケースでもイタリア語では発音されません。Hそのものはアッカと読まれ、電信などでつづりを口述するときは英語を拝借し「HOTELのH」として表現されます。このためHはイタリア語になくても良いように思えるのですが、ラテン語からの流れという歴史的な背景が絡んだ言葉や、音の表記上の理由で使われることから無くてはならない文字です。

例えばGの後にHが来る場合、giusto(正しい)と綴った場合は「ジュスト」と発音されますが、ghiaccio(氷)とつづって「ギアッチョ」と発音されたり、Cの後の場合ですと、ciambella(ドーナツ)なら「チャンベッラ」ですが、chiacchiere(おしゃべり)なら「キアッキエレ」というようにまったく違う音になります。もっともcheck-in(チェックイン)などのように外来語がそのままイタリア語の中で使われるケースもあり、この場合は英語同様「チェック・イン」と発音されるから要注意です。日本人の場合、比較的英語が語源の単語なら発音が想像できるものの、フランス語やドイツ語がそのままイタリア語に入っているケースなどはお手上げのときもあります。特に道路の名前に外国人の人名が使われている場合などChopin通りはショパン通りと発音せねばタクシーの運転手にも通じないことさえあります。

尚CHと綴る場合、スペイン語はCHを一文字のアルファベットとして判断しますが、イタリア語ではあくまでも発音上そのように区別するという認識に留め、一文字のアルファベットとしては扱いません。

さて日本語のローマ字表記での発音に似ているということは、音声上で日本語とよく似た構造を持っているということになります。すなわち母音+子音の組み合わせで発音されます。この母音もa、e、i、o、uの五つであり、日本語よりも口を大きく開いたり、強い音を出したりする違いがある程度で、大きな差異はありません。

イタリア語の辞書や参考書などを見ると、eとoに関してはアクセント記号をつけて開口音と閉口音の違いを示していることが多いのですが、厳密にはアクセント記号は不要です。eの場合、英語のandに相当する意味の場合にはアクセントが無く、be動詞の三単現の場合にはアクセントがあるという違いがありますが、文脈から判断できるためアクセント記号がなくても差支えありません。

日本語との違いの一つがこのアクセントの置き方で、イタリア語には基本的にどの単語にもアクセントが一つだけあり、その母音のみを強く長く発音します。このアクセントのある母音は一般に後ろから二番目であることが多いのですが、例外は極めて多く、出版されている辞書類でもどこにアクセントが置かれるのか記述されていないケースもあり、これらは一つ一つ調べていくほかありません。この点スペイン語の場合は後ろから二番目の母音にアクセントが無い場合、どこにアクセントを置くのかをアクセント記号を使って確実にわかるように言語学会が制定していますから、この点ではイタリア語はいささか不親切といえるでしょう。

さて日本人がイタリア語の発音が比較的容易ということは、当然ながらイタリア人にとっても日本語の発音は容易ということになります。近年イタリア人に日本語学習熱が高まりつつありますが、少し勉強しただけのイタリア人でも、日本人にとって非常に聞き易い日本語を話す方が大勢いらっしゃいます。強いて彼らの困難とする発音を挙げるなら、イタリア語では子音のSを撥音便で発音することが多いため、日本語でもその傾向が出てしまうことでしょう。「食べます」という動詞の場合、最後の「す」は「SU」と発音するのではなく、日本人ならSの音だけで発音するわけですが、イタリア人にはこれが苦手で、「食べまっす」というように、どこか勢いのある日本語となってしまうようです。



エクスコムシステム ランゲージ サービス (ELS)

イタリア語翻訳、イタリア語校正などの日本在住代表者連絡先 : honyaku@excom-system.com

提携先: Aaron Language Services
San Francisco, USA

翻訳 ( 和英翻訳、英和翻訳、多言語翻訳 )、英文校正 ( 英文添削 編集 リライト 校閲 プルーフリード ネイティブチェック プルーフリーディング )、ウェブデザイン、ネットスクールの英文ライティング指導 ( 自由英作文トレーニング 作成 書き方 指導 和英翻訳講座 対策講座 添削のオンライン通信講座、英文添削講座、英語構文対策講座、ビジネス英作文講座、英語通信講座、英語学習 ) 等の総合サービス。
英語 ( 和英翻訳、英和翻訳 ) の他にも 、イタリア語翻訳、をはじめ、フランス語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、ポルトガル語、オランダ語、ギリシャ語、スウェーデン語、ノルウェー語、デンマーク語、フィンランド語など多言語の翻訳と校正に対応。
ELS では、自動車、機械、電気、電子、半導体、通信 ( ソフト、ハード ) から医学、薬学、バイオ、化学、環境、土木、建設、そしてさらには特許、法律、契約、行政、政治、経済、金融、マーケティング、国際ビジネス、メディア、観光、歴史、文学に至るまで、それぞれの分野で専門知識を持った翻訳者、校正者を確保しています。英語はもちろんのこと、イタリア語の翻訳を通じて、著しい発展を遂げるイタリアとの架け橋になることができれば、私どもにとって望外の喜びです。各種文書の作成に関する日本 ・ イタリア間の習慣の違いにまで踏み込んで、きめの細かい翻訳をお届けします。
また、日本文化に精通した日本在住のネイティブとのコラボレーションによりリーズナブルな料金で高品質なサービスの提供が可能になります。
翻訳品質、顧客対応共にベストな翻訳サービスを提供いたします。
(なお、お支払いには日本国内の銀行口座をご利用いただけます)。



イタリア語一口メモ 

イタリア語のJはイルンガまたはイルンゴと呼びます。これは「長いI」という意味で、なるほどIの文字を少し伸ばした形になっています。いっぽうYはイグレコと呼びますが、これは「ギリシャのI」という意味で、元はギリシャ語の文字でした。またWはVが重なった形ですが、元々VとUは同じ文字で、母音として使われるときにU、子音として使われるときにVと形が変化していました。





エクスコムシステム ランゲージ サービス(ELS) Copyright 2007-2009無断転載禁止。