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イタリア語の歴史

衛兵
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Palindrome 6996 (CC)


今日、イタリア語と呼ばれているのは、統一国家イタリア王国ができたときに定められた標準イタリア語です。現在ではイタリア人のほぼ全員がこのイタリア語を使用しているわけですが、統一された時点では各地域で話されていた方言や、歴史的な周辺諸国との関連の影響が残っていたことで、意思の疎通がスムーズにいかないケースもありました。現在でも方言のきつい地域として存在しているのは、その多くが標準イタリア語の母体となったラテン語ではない言語を話していた土地が多いのはけして偶然ではありません。

  例えばケルト語を使っていた北部では、トリノのあるピエモンテ州の方言、ミラノ市北部の町ベルガモの方言などは、特に外国人で標準イタリア語のみしか知らない場合、意志の疎通に極めて困難をきたします。またオスク語の影響の残るアブルッツィ方言や、ナポリを中心とするカンパニア方言などの南部地域や、イタリア半島の最南部にあたるサレントやカラブリアの方言やシチリア島にはギリシャ語の影響が残っていると考えられ、それぞれ標準イタリア語とは大きく異なっています。シチリア島の場合はギリシャのみならず、古くから様々な民族の侵入を受け、また交易もあったことからフェニキア、アラビアなどの影響も受けて一種独特の方言を使っており、サルデーニャ島はスペインの支配が長かったことから、現在でもスペイン語に極めて近い単語を使うケースも散在して見受けられます。

  一般に現代に確立している言語の中でラテン語を祖としている言葉として、イタリア語、フランス語、スペイン語、ルーマニア語、そしてロマンシュ語の五つが挙げられます。ロマンシュ語はスイスの公用語の一つとして一部地域で使われているものです。またルーマニア語も、そもそもルーマニアという表現が「ローマ帝国」から来ているのですから、当時のローマ帝国の領域が拡散したまま現代に土地の言葉として残った一例となっています。この他にもそれぞれの言語から派生したカタルーニャ語やポルトガル語などもありますが、現代にもっともラテン語の影響を色濃く残している言語がイタリア語です。

 歴史上、イタリア語の普及にもっとも貢献した人物といえるのがダンテ・アリギエリでしょう。彼は1321年「神曲」を記しました。これは実際にダンテがベアトリチェという女性に恋をし、その想いが伝わらぬままに彼女が病死してしまい、失意のうちに書かれた詩です。詩の中でベアトリチェはその美しさと高潔さによって、神をも勝る女性として描かれ、当時イスラム教などのほかの宗教に押され気味となっていたカトリックの地位を高める貢献もしたのですが、何より重要だったことはダンテはこの「神曲」をトスカーナで使われていたフィレンツェ方言を元にしたイタリア語で記したことです。その時代に知識人の間で使われ、詩を書くときには必ず使われていたラテン語を使わず、史上初めてイタリア語により詩を著したのです。これによってイタリア語は国際的に認められる言語の一つとして考慮されるようになりました。

  フィレンツェを中心とするトスカーナ地方は、イタリア中部に位置するというその地理的要因による重要性に加え、15世紀頃にはイタリア半島に存在した5大勢力(ミラノ公国、ヴェネツィア共和国、フィレンツェ公国、ローマ教皇領、ナポリ王国)の一つの地域として、メディチ家を中心に文化と芸術が華開くルネサンスの一大拠点となっていました。この流れで1583年フィレンツェに言語研究を目的としたクルスカ学会が成立しました。クルスカとはふすまという意味で、ふすまを除去して良質の小麦粉を精製するように、不純な言葉を取り除いて、純粋なイタリア語を成立させることを目標としたものです。そして1612年、初めてのイタリア語の国語辞典がこのクルスカ学会によって出版されるに至りました。

  現在の標準イタリア語はこの流れを汲んでいるものの、必ずしもフィレンツェのあるトスカーナ方言こそが純イタリア語であるというわけではありません。標準イタリア語はあくまでも統一国家としての必要性から制定された言語であり、特に現代史において世界大戦での軍の標準語として教育と強制が為されたことと、学校教育が幅広く普及したことにより確立したものです。



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イタリア語一口メモ 

イタリア語翻訳の際、文芸などの場合ですと方言で会話文が書かれていることがあります。洗練された都市というイメージのあるミラノでもミラネーゼという方言があり、お年寄りなどの会話のほか、若い人にも使われることがあります。辞書でどれだけ調べても出てこない「イタリア語」があった場合、それは方言だと考えられるのですが、まったく別の地方のイタリア人に尋ねてもお手上げのことも出てきます。





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