フランス語翻訳の他、日本語 ・ 英語 ・ 多言語にも特化した翻訳会社スタッフのエッセー : 学習と翻訳

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フランス語の学習と翻訳

星
By Rock Cohen (CC)



日仏両言語間の翻訳とは、それぞれ語彙も文法構造も歴史的文化的背景を異にする二つの言語を架橋することです。人はみな、特殊な環境で育たない限りいずれかひとつの言語を機軸言語として持っています。従って、フランス語の翻訳には外国語から機軸言語への翻訳 ( 仏和翻訳 ) と逆方向の翻訳( 和仏翻訳 )とがあり、それぞれ異なった能力と技術を必要とします。日本語ではいずれも翻訳と呼びますが、フランス語では翻訳一般を指す traduction という言葉とは別に、( 日本語ネイティヴにとって ) 前者を version、後者を thème と二つの単語をもって区別することもあります。フランス語翻訳で我々にとって困難が大きいのは、もちろん後者の和仏翻訳であることは言うまでもありません。

フランス語翻訳の難しさと同時に面白さは、日仏両言語間の語彙や文法構造の違いよりも、むしろ、ひとつの文章となったときにある特定の事柄がそれぞれの文化でどのように表現されるかを理解していることにあります。日仏あるいは仏日翻訳のための語彙や文法は、かなりの部分が仏和 ・ 和仏の辞書や文法書といった書物的な知識をもって処理可能ですが、フランス語翻訳における文化的な要素の理解と処理には、実生活の体験 ( ないしそれに準ずるもの、映画、小説等々 ) を広範囲に得ておくことが必要です。機軸言語では自然に習得されることがフランス語では留学などの特別な体験によってしか得られませんし、得られてもフランス語のネイティヴと同等のレベルに達することは不可能です。

それゆえに、thème ( 和仏翻訳 ) ではどうしても最後にはネイティヴチェックをかけなければなりません。もちろん逆の仏文和訳がわれわれにとって容易だというわけではありません。フランス語の原文に盛り込まれた文化的な含意を読み取るには、やはり和仏訳の際に要求される能力が必要ですし、それに加えて、同等の内容を一般の日本語読者に素直に理解しうる日本語表現に置き換える力が必要とされますが、これは辞書と文法書だけではかないません。この意味で、和訳か仏訳かを問わずフランス語翻訳に必要とされるのは、日仏の両言語における幅広い一般常識と柔軟な作文能力であり、翻訳に必要な能力のうち学校の授業や参考書を通して習得するようないわゆる語学力は実は半分以下でしかないとさえ言えるのです。フランス語なり日本語なりの文章を読んで意味が理解できるということは、日仏 ・ 仏日翻訳の大前提ではあっても、翻訳そのものには直結しないのです。

多くの日本人にとってフランス語は第二外国語であり、英語の後に学ぶものですが、このことは仏文和訳にとっても和文仏訳にとっても助けになるとともに、実はかなりの障害にもなります。語彙や文法構造が類似しているため安易に英語からの類推に頼ってしまいがちですが、これがフランス語翻訳にあたって思わぬ誤解の落とし穴ともなりえます。和仏翻訳の場合には、英仏間での単語のスペルや意味 ・ 用法の微妙な違いに絶えず留意しなければなりません。



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フランス語一口メモ パリ8区

8区には凱旋門へと続くシャンゼリゼ大通り、内務省そして大統領官邸、高級ブランドブティックが連なるモンテーニュ大通りがあります。その他、マドレーヌ寺院や、コンコルド広場、美術館となっているグラン・パレやプティ・パレなど、堂々たるイメージのパリが8区と言えるでしょう。シャンゼリゼ通りにあるブティックは日曜日営業のところも多いので、日程の短い旅行でパリを訪れた場合は、日曜日に凱旋門観光を計画するのもよいでしょう。エッフェル塔ほど高くない凱旋門ですが、屋上に上ることができ、そこから凱旋門を中心に放射状に伸びている道路を眺めることができます。そこでは、エッフェル塔やモンマルトルの丘から見るパリとはまた違った風景が楽しめます。


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