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スウェーデンの生活

落ち葉と子供
By Peter Lindberg (CC)

ここでは日本人の見たスウェーデン人の生活について、ご紹介したいと思います。
私がスウェーデンの生活で、うらやましいと思うことのひとつに、休暇が多いということがあります。大人にも夏休みがあるということを、初めて知ったときは驚きました。労働時間は、一週間に40時間ということが決められているだけでなく、きちんと守られています。スウェーデンで、休息は当たり前の権利なのです。お茶 ( fika ) 休憩は、中でも特に大切で、どんなに忙しそうな職場でも、必ず取っているようです。休み時間は、時間中しっかり休みます。悪いとは言いませんが、官公庁などで、ほんとに急ぎの用などがあるときでも、急いでもらえませんので、困ることがあります。そんなに多い休みの日にスウェーデン人は何をしているのかというと、たとえば、森に出かけて散歩したり、庭の手入れをしたり、気の置けない友人たちとのパーティを楽しんだり、お茶を楽しんだりすることも多いようです。長い休みには、南の方の国に旅行に出かけたり、( 最近ではタイ旅行が特に人気 ) サマーハウスにて家族でのんびり過ごしつつ、太陽の下で日焼けをしたりするのがポピュラーなようです。いずれにしても、太陽のしたというのは大きなポイントです。冬は日照時間が極端に短いスウェーデンでは、老若男女、肌をさらけ出して日焼けを楽しんでいます。旅行雑誌などにスウェーデン人は太陽が好きだと書いてあるかもしれませんが、それは本当のことです。
また、日本にはたくさんの店があり、年中無休で24時間近く開いていますが、スウェーデンの店では、( 全部が全部ではありませんが ) 夏休みや、日曜日に閉まることが多いので、日本と同じつもりで街にいっても拍子抜けします。私は、スウェーデンに初めて来た当時、土日と夏休みにお店を休んでどうやって成り立つのかと思っていましたが、住んでいるとだんだん、土曜日と日曜日は休むものだ、そういうものなのだという気持ちが自然と植えつけられてきて、休みを心地よく感じられるようになりました。
スウェーデンの食生活は、また日本とは違います。食材も違うし、習慣も違います。日本では、朝から調理した立派な朝ごはんが並ぶお宅も多いかもしれませんが、スウェーデンでは、食べるものを冷蔵庫からとりだすか、火を使うといえば、せいぜいオートミールを炊くことがあるくらいです。あっけないような朝ごはんで、filmjölk ( ヨーグルトに似ているもの )と flingor ( コーンフレークなどの種類 )、紅茶かコーヒーと、smörgåsと呼ばれるオープンサンドなど、毎日人それぞれお決まりのものを食べていることが多いと思います。これで栄養のバランスが取れるのかと首を傾げたくなりますが、スウェーデンも長寿の国ですので、心配するような支障はないようです。なお、テーブルマナーには厳しい面があり、音を立てて食べたり、げっぷをしたりするのは、特にマナー違反です。
食べ物の種類はあまり多くなく、平日にはひき肉や、その他の固まり肉が多く用いられ、海がこれほど近いのに、魚はほとんどありません。四角く凍ったたらなどの白身魚、冷凍の鮭を手に入れることができますが、日本のような焼き魚はなかなか食べられません。食事や調理方法は大雑把で、日本ほど繊細に気をつけられていないように思われます。
ところで、スウェーデンの家庭では、共働きがほとんどで、こどもたちは必要な時間、収入に応じた保育料で見てもらえます。( わたしの住むコミューンでは第一子全収入の3パーセント、第二子2パーセント、第三子1パーセントと決まっています。) 日本では、定時で必要なだけ見てもらう都合がつきにくかったり、労働時間が長かったりするので、なかなかこどもが小さいうちは、共働きが難しいこともありますが、スウェーデンでは、ほとんどその心配はありません。また、同棲しているだけのカップルでも、結婚している夫婦と全く同じ権利が認められているので、同じように家族を形成しています。ただ、結婚の意味が、軽んじられているような風習があり、理由は様々でしょうが、割と簡単に、離婚、再婚、再再婚、再離婚、同棲などを繰り返し、そのたびに、こどもたちは大変な思いをしていると想像します。話を聞いていると感覚が麻痺するようですが、年をとっても、お付き合いをする相手を、インターネットで探すということも日常的に行われています。
いろいろな面を見て思いますが、スウェーデンでは人生をより自分らしく、自由に歩んでいるといえるのではないかと思います。


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