スウェーデン語翻訳 ( 日本語 ⇔ スウェーデン語 )、ネイティブチェック、英瑞、瑞英、和瑞、瑞和翻訳

トップページ | スウェーデンの情報 | スウェーデン語翻訳に関するエッセイ | 直前のページに戻る

スウェーデン語翻訳で気がつくこと~なんて長い単語!

氷のバー
By Paul Mannix (CC)

スウェーデンといえばみなさんは何を思い浮かべられますか?スウェーデン自体スカンジナビアのどこにあるかわからない、という方もいらっしゃるかもしれません。森、湖、ムース ( へらじか )、ノーベル賞、ルシア祭・・・スウェーデンには他の国と同じように、スウェーデンならではの風物詩が、たくさんあります。

私はあるとき、スウェーデン人の友人に、見た目だけで、スウェーデン人とデンマーク人の区別がつくかどうか尋ねました。彼のこたえは、見た目だけだと難しいけど、自分がスウェーデン人だという意識は非常にはっきりしている、とのことでした。言葉の面で見ると、スウェーデン語、ノルウェー語、デンマーク語は、綴りも発音も似ていて、そのままでもお互いにある程度通じます。三つの言葉の翻訳を、一人でされている方も少なくありません。それでも、違う!と本人たちは言うのです。小さいけれどはっきりした違いがあるからこそ、スウェーデン語翻訳が必要なのだろうと思います。

さて、私がスウェーデン語翻訳をしていて興味深いと思うことをかきます。
スウェーデンの新聞を見ていると、とても長い単語が目に付くでしょう。それらはどんなに長くても、続けて書くというルールがあります。一例として、språkvårdsarbete、をとりあげてみます。これは、三つのスウェーデン語の名詞が、ひとつにあわさっています。Språk 言葉 vård 取り扱い arbete 仕事、翻訳すると“言葉に関することを取り扱う仕事”という意味になるかと思います。スウェーデン語で、この程度の長さの名詞は、いたって普通です。冗談もあると思いますが、一度こういうのも見た事があります。Flaggstångsknoppsrengöringsmedel、翻訳すると“旗の棒の先端の丸いものをきれいにするための洗剤”、と言う意味です。単語を意味ごとにくぎると、5つものスウェーデン語の単語が、ひっついているということになります。人は、自分でスウェーデン語の単語を作り出すことができる、ということでもあります。翻訳するときは、分けて考えれば、意味がわかってきます。ここは翻訳の腕の見せ所で、一語であるのだからなるべくスマートに、それでも意味を損なわずに翻訳しなければいけません。

スウェーデン語翻訳をしていて、最近気になるのは、英語のフレーズが多く使われていることです。ある程度仕方のないことかもしれませんが、スウェーデン語を大切にしようという働きでは、それにかわるスウェーデン語の単語があるときは、できるだけスウェーデン語を使うことが推奨されています。借用語というのは、多かれ少なかれ、どの言葉でもあると思いますが、そればかりになると、全員が理解することが難しくなりますから。
英語からスウェーデン語に直している一例として、design は formgivning(形を与えること)、fast food は snabbmat ( 早い食事 )、 joint venture は samägtföretag ( 一緒に経営している会社 )、inlines は rullskridskor ( コマ付のスケート ) などなど。( かっこ内はスウェーデン語への直接の翻訳です。これらも先ほどお話した、くっつきあった名詞ですね。)

英語は世界の共通語といえますが、スウェーデン語の新聞を読むと、よりスウェーデン語を、大切にしようという働きが強まり、スウェーデン人なりの愛国心が、伝わってくるようです。言葉は文化であるから、いくら似ていても便利でも、失われるわけにはいかないのだろうと思います。こういう風潮は、特にスウェーデン語翻訳をするものとして励まされます。外国語をそのまま借りずに、スウェーデン語を利用することのもうひとつの理由は、スウェーデン語の名詞には、二つの種類があったり、複数形になると語尾が変化したり、定冠詞をつけるときも、その名詞の種類、単数か複数かなどに応じて、名詞の語尾を変化させなければならなかったりするので、スウェーデン語にもともとなかった言葉を追加し、統一するのは、ややこしくなりやすく、不必要ではないかという見方があるのだと思います。
ちなみに、割と新しいスウェーデン語で日本語からの借用があります。「津波」です。これは en tsunami ( ひとつの津波 ), flera tsunamier ( 複数の津波 ), tsunamin ( その津波 ), tsunamierna ( その津波たち ) と活用します。この言葉に限って他の言葉がなかったのかなと思いますが、少しうれしくも思います。
スウェーデン語を勉強されている方、スウェーデンに興味がある方、スウェーデン語翻訳をされている方の何かのお役に立てれば幸いです。


エクスコムシステム ランゲージ サービス
スウェーデン語翻訳、校正などの代表者連絡先 : honyaku@excom-system.com


ページの先頭に戻る



エクスコムシステム ランゲージ サービス(ELS) Copyright 2014無断転載禁止。