スウェーデン語翻訳 ( 日本語 ⇔ スウェーデン語 )、ネイティブチェック、英瑞、瑞英、和瑞、瑞和翻訳

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スウェーデン語翻訳について

てんとう虫
By ŇÄĵŵÅ Ă. Мǻŗǻƒįę (CC)

世界中でもスウェーデン語翻訳を自ら進んでしてみたいという方は本当に数少ないと思いますが、その数少ない方たちはスウェーデンに興味を持ってスウェーデン語を始めたというケースが大半ではないかと思います。その方たちに相反して、私はたまたまスウェーデンという国に関わることになり、必要に迫られ渋々スウェーデン語翻訳を始めたというのが事実です。それでも、これから私が書く内容が少しでもその 「 スウェーデン語翻訳をしてみたい 」 方たちのお役にたてればと思います。

スウェーデン語翻訳をされている方はもうご存知だと思いますが、スウェーデン語はドイツ語と英語を足して2で割ったような言語だと言われているようです。実際、スウェーデン語にはドイツ語や英語に大変よく似た語彙や文法があります。従って、ドイツ語や英語ができる人にとってスウェーデン語はさほど難解な言語ではないと思います。スウェーデン語には、これらの言語に加えて、フランス語などからの単語などもあります。

ここで、スウェーデン語翻訳に関するポイントをいくつか挙げてみます。翻訳を目指していらっしゃる方は、文法などは理解しているかと思いますので、ここではスウェーデン語の文法に関する細かい説明は省略いたします。

スウェーデン語に関わらずどの言語でも、それがネイティブ言語でなければやはり細かい文法には翻訳する際には十分注意を払う必要があります。他のヨーロッパ言語にみられるように、スウェーデン語の名詞にも性があり、共性と中性の2つがあります。このそれぞれの単数不定形に不定冠詞が付き、複数形の語尾変化も5種類あります。定冠詞にも後置定冠詞と独立定冠詞の2種類があり、単数・複数で変化します。これらの名詞を修飾する形容詞もそれぞれ語尾変化をします。また、代名詞のひとつである再帰代名詞、特に再帰所有代名詞には気をつけて翻訳しければならないものがあり、それを見逃すと意味が違ってきてしまいます。動詞にも分詞に性による語尾変化があり、慣れないとちょっと分かりづらい複合動詞、特に分離複合動詞の小詞の位置が変わることによって意味に相違が出てきたりもします。複合名詞もたくさんあり、一語がとても長い場合がよくあります。この語形変化が文法のほとんどに出てくると言っていいくらい規則がたくさんあります。まあ、ここではそのほんの一握りをご紹介させていただいただけですが、スウェーデン語翻訳はこのようなさまざまな楽しい (?) 語形変化を見ながら進めていきます。

あと、時制も英語とは異なる使い方をするところがありますので翻訳する際には注意してください。それから、スウェーデン語には略語もよくみられますのでパターンを覚えてください。それと語順にはかなりしっかりとした規則があります。スウェーデン語翻訳に慣れていない場合、倒置語順が使われているとパッと見た感じどこで区切れているのだろうかという感じですが、これも語順の規則がよく理解できていれば自然とわかってきます。

以上に述べた文法はご存知のようにほんの一部ですが、スウェーデン語翻訳をするうえでこれらの細かい文法をしっかりと理解していれば、たとえ複雑な長い文章であってもかえって英語より読解しやすいと思います。余談ですが、この逆パターンとでもいう例があります。以前、私がスウェーデン企業に勤務していた時、かなり長い英語の文章がよくみうけられ、私はそれらを頭をかしげながら読んでいたことがありました。それは、今思えば多くのスウェーデン人がスウェーデン語文章の感覚で英語文章を書いていたからだと思います。このことから、スウェーデン語翻訳ではそのまま自動的に英語に翻訳できそうでできないことがうかがえます。

スウェーデン語翻訳をする際に苦労するのは、なんと言っても日本語 ‐ スウェーデン語間の用語調べです。スウェーデン語 ‐ 日本語の辞書ですが、大学書林から 『 スウェーデン語日本語辞典 』 や 『 日本語スウェーデン語小辞典 』 が出版されています。あとは、スウェーデン語 ←→ 英語辞書と日本語 ←→ 英語辞書とを駆使して意味を比較し深めていくまたは選択することも必要かと思われます。スウェーデン語には、英単語をスウェーデン単語式の綴りにしているものも多々みられます。もちろん、スウェーデン語 ←→ スウェーデン語辞書も欠かせません。

最後に、スウェーデン語翻訳において人名や地名など固有名詞の読み方・発音を日本語に書き直した場合にみられる注意点を少しお話させていただきます。あるスウェーデン映画の日本語訳に翻訳チェッカーとして携わったとき、日本語で書かれた監督や役者の名前をみてとても残念に思ったことがあります。スウェーデン映画の場合、最初にスウェーデン語から英語に翻訳されたものがあり、それを日本で上映するために英語から日本語に翻訳されるというパターンが一般のようです。そのためか、スウェーデン映画にもかかわらず、名前が英語読み・発音で日本語に書き直されていることがあります。また逆のケースでは、あまりにもスウェーデン語の読み・発音にこだわりすぎて、日本語で書かれた名前が日本語ではとても発音しづらくなってしまっているものもよくみられます。この場合は、スウェーデン語翻訳をされる方が発音によっては多少の柔軟性があることをご存知ないためだと思われます。前述の二つのケースよりさらに残念なのは、スウェーデン語の読み・発音とは違った日本語に書き直されているものです。実際、スウェーデン語翻訳をするにあたりさまざまなWebサイトを拝見させていただきますが、正式な機関のものをみても固有名詞の日本語読みに関してはそれぞれ多少違いがみられることもあります。また、インターネットで検索しても日本語読みがないものも多々ありますし、さらに残念なことにさまざまな団体 ・ 個人がインターネット上で掲載している用語集も100%信用できません。従って、固有名詞に関する最適な確認方法は、ネイティブの発音を聞いてそれをどれだけネイティブに近い読み・発音で無理のない日本語に書き直せるかだと思います。ネイティブの知人がいない場合は、翻訳者ネットワークサイトなどでスウェーデン語翻訳に携わっている他の翻訳者に質問を投げかけてみるのも手ではないかと思います。

以上はすべて私のスウェーデン語翻訳の経験から述べさせていただいたものばかりですが、これに共感していただける事項等ありましたら幸いです。


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