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スペインのスペイン語の翻訳者を目指して
ー あるスペイン語翻訳者の経験談 ー

色とりどりの家
By PictFactory (CC)


翻訳業に携わって、20年近くになります。タイトルでは偉そうにスペイン語翻訳者と書きましたが、実際に受注している状況は、7割から8割が英語の翻訳、残りの2割から3割ぐらいがスペイン語の翻訳です。やはり日本では英語の翻訳が圧倒的に多いので、この数字は当然でしょう。しかし、あくまでもこれは私の経験上の数字であるので、別の状況にあるスペイン語翻訳者の方もいらっしゃることでしょう。半分以上はスペイン語である方とか、あるいはスペイン語翻訳のみで生計を立てている方もいらっしゃるのではないでしょうか。スペイン語翻訳の分野に少しでも携わる一人の翻訳者として、これまでの翻訳者としての経験をふまえて、徒然なるままにお話ししてみたいと思います。

私はスペイン語とのご縁を、大学での専攻という形で得ることができました。私の大学生活はとにかく、スペイン語漬けでした。私にとってスペイン語は英語よりもはるかに難しく、そして授業も厳しく、まさに毎日がサバイバルでした。スペイン語を学んだことがある人であればご存知のとおり、スペイン語には大きく分けて、スペインのスペイン語とラテンアメリカのスペイン語があります。大学時代は授業についてゆくことだけで精一杯で、それらの違いにはそれほど意識はしていませんでした。教授陣がスペイン人ばかりで、ラテンアメリカ出身の人は一人もいなかったという環境のせいもあるのですが…

さて、社会に出て翻訳という仕事に就くことになりました。仕事の実践の上で色々なスペイン語に接する機会が増えました。あるスペイン語の文書で「chance」という言葉が多用されていました。もちろん英語の「チャンス」なのですが、「チャンセ」と発音すれば「機会」という意味になります。「へえ。スペイン語にも英語からの外来語があるんだ。大学時代の先生は一度も教えてくれなかったなぁ」なんて思い、感心しました。

そしてあるとき、あるスペイン人の女性に試しに「chance」を使ってみました。その言葉を使ったときの彼女の反応は今でも忘れません。プッと吹き出して、「¿Eres argentino?(あなたアルゼンチンの人?)」と言って笑います。「¡Suena muy muy argentino!(いかにもアルゼンチンっていう感じの表現よ!)」

街並み
By Andrew Larsen (CC)
それからもう一人のスペイン人の男性に「chequear」を使ったことがあります。これはもちろん英語の「check」から来ている言葉です。辞書にも載っているので普通の言葉と思っていましたが、彼は私に「Es inglés. No lo utilices.(それは英語だから使っちゃダメだよ)」と言います。「じゃあ、チェックするってどう言えばいいの?」と聞くと、「スペインではconfirmarかcomprobarを使うよ」と言います。もちろん、別のスペイン人に「chequear」を使っても普通に通じましたし、スペイン人が使っているのを聞いたことだってあります。まあ、人によるのでしょうけれど、高い教育を受けてきた人ほど言葉に対して厳格であるという印象は受けました。ちなみに彼は、マドリッドの大学の教授だったのです。それからヨーロッパ人の傾向として、外来語(特に英語の言葉)を自国語として採用することにすごく慎重であったり、拒絶感を持つ人が多いように思えます。自国の言葉を大切にしようという意識から来るのでしょう。

私は、スペイン人たちのこうした心意気に胸を打たれ、いつしかスペインのスペイン語の翻訳者になることを決意し、現在に至っています。私は彼らと接することで、外来語に対して無防備になっている私たち日本人の姿についても気づかされた気もします。翻訳者という仕事は、言葉を使うことを生業とするのですから、言葉を大切にしてゆかなければなりません。これからもずっと…。


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彫刻
By Paulo Brandao (CC)
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スペイン語一口メモ スペイン人のイメージ

スペイン語圏の中南米諸国では、ことあるごとにジョークを語り合って楽しむというのはこの「一口メモ」で触れましたが ( どのページにあるかは探してみてください )、スペイン人もよくジョークのテーマになっています。たいてい、gallego(ガリシア地方の、という意味ですが、スペイン人一般を指します ) とか Manolo ( 中南米ではほとんどつけられない名前で、スペイン人を指す事が多い ) とかいう名前で登場し、ちょっと間の抜けたイメージで笑いをとるようになっています。スペイン人が聞いたら怒り出すような話です。





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