パナマ
パナマはアメリカ大陸の一番細いところに位置し、太平洋と大西洋両洋をつなぐ、有名なパナマ運河の国です。人口の大半は混血で、東部のカリブ海側には黒人、コロンビアとの国境近くには先住民が居住しています。公用語はスペイン語ですが、先住民の言語を話す人口も多いです。パナマ運河地帯の影響で、アメリカの英語を話す人も少なくありません。
パナマ運河が開通する前は、例えばニューヨークからサンフランシスコに行くのに、まず南米の最南端まで行って帰ってこなければなりませんでした。パナマ運河開通が世界貿易に与えた影響ははかりしれません。実に長い間アメリカの統治下にあったパナマ運河地帯ですが、1999年パナマに返還され、パナマ国民の主権回復の願いはかなえられました。パナマシティには、大型船舶が航行するパナマ運河を見物する事ができる展望台があります。
貿易が盛んなパナマは経済活動も活発で、外国からもあらゆる銀行が進出しています。大西洋側のコロンには免税地帯があり、安い物資を求めて諸外国から買い付けに来る人たちでたいへん活気があります。
パナマは、パナマ運河のみならず、スペイン植民地時代の遺跡、先住民族の村や太平洋、カリブ海両岸の美しいビーチ、高原地帯などみどころがたくさんあります。カリブ海側のボカスデルトロなどは小さい村ですが、観光客が大挙して押し寄せています。また、未だに昔ながらの生活を営む先住民族の暮らしに触れることもできます。サンブラス諸島のモラといわれる刺繍はよく知られています。
パナマは独立する前はコロンビア領でしたが、南米あるいは中米というよりもカリブの文化的な影響が大きい国で、食生活にもその影響があらわれています。例えば、パナマの料理サンコーチョは、バナナやユカ芋や肉のシチューですが、これはカリブ海スペイン語圏諸国にもみられる料理です。パナマでは、中華料理、日本料理はもちろん、世界各国の料理を食べる事ができます。アメリカの影響でファーストフードもよく食べられています。
パナマの音楽は、地方特有の伝統音楽の他、サルサやクンビアパナメーニャなど陽気なメロディーのダンサブルな音楽です。社会派サルサ歌手で俳優のルベン ・ ブラデスは、以前大統領選挙に出馬したこともあります。
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スペイン語一口メモ バルボア
パナマには独自の通貨がなく、アメリカドルが流通していますが、ドルとは言わず「バルボア」といいます。「 １０ドル 」 は 「 １０バルボア 」 です。バルボアとはパナマを最初に統治したスペイン人の名前です。貨幣はアメリカのコインをそのまま使わず、独自に発行しています。
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